松本清張映画「点と線」を久々に観る

1958年公開の東映映画。

社会派推理小説ブームを巻き起こした松本清張。
そのブームを作り出したのはこの「点と線」なわけだが
面白いのはこの作品は動機に重点を置くのではなく、
時刻表トリック始め謎解きの部分にウエイトを置いていたことだ。

さらに面白いのは原作者は動機の部分を削ったのに、
映画はその動機の部分を膨らませ前半をミステリー、
後半は哀しい女のドラマとして構成していることだ。

あらすじ

映画のトップシーンは福岡の海岸で
男女2人が寝ていて、女の顔の上をカニが這っている。
それが死体だとわかるいいトップシーンだよねえ。

当初、2人の死体は心中事件と思われたが
老刑事・加藤嘉が疑問に思う。似合うなあ、こういうの。

やがて警視庁捜査二課の刑事・もとはジャズドラマー南廣が
自分の調べている汚職事件とこの心中事件が関係があると考え合流。

容疑者と目されるどこでも悪役・山形勲は
当日北海道にいたことになっている。
また、心中した女と同じ料亭で働く仲居が、
2人を偶然東京駅で目撃していたことが判明。

北海道にいたはずの男がどうやって福岡で犯罪を犯すことができたのか?
刑事2人はコツコツと捜査を進め、真相に近づいていくのだが――という話。


感想

最初観たときはそれほど大したことないと思ったのだが、
あらためて観るとそう悪くはないわいね。

主演のしょぼさはどうしようもないが。
そういう意味では何度かテレビドラマ化されてる方がいい出来かも。

しかし、なんちゅうても日本初の
本格的なアリバイ崩しの作品なわけで(たぶん)

また当時あまり無かったカラー作品でもあるし、
短いし一度は観ておいてもいいのでは。

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