1974年の(日本では1975年)放送の第27弾。
ユーモアとミステリーがうまく散りばめられたシリーズ屈指の名作。
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あらすじ
ピュリッツアー賞を受賞するなど高名な写真家であるポール・ガレスコ。
しかし、妻のフランシスのわがままぶりに嫌気がさし殺害を決意。
かつて刑務所に泊まり込んで写真を撮った時に
知り合った強盗犯のダシュラーを仲間に入れて計画を実行。
フランシスを偽装誘拐で殺し
さらにダシュラーを自分と撃ち合ったようにみせかけ殺害。
用意周到に見えた完全犯罪だが、コロンボは疑問に思う。
ガレスコの犯行と確信したコロンボは――という話。
感想
主演を務めたピーター・フォーク曰く
「うまい手掛かりとは観ている人に
『なぜそれに気付かなかったのか?』と言わせるものだ」とのこと。
数ある名作ぞろいのシリーズの中でも
「逆転の構図」は思わず「おお!」とうなってしまう場面が多い。
最初に観た時は金曜ロードショー(水曜ロードショーの頃かも)。
ラストの出来には感心した。
そういったミステリーの部分もさることながら
ユーモアシーンもいつも以上に楽しい。
教会を訪れるシーンでは尼さんに浮浪者と間違われ
ガレスコに愛犬が元気ないのは隣のメスが引っ越したからで
コッカースパニエルの写真ないですかねえと尋ねてみたり
教習所行けと散々言われ、行ったら行ったで試験官が神経質だったり。
写真家を演じたのはディック・バン・ダイク。
高名な写真家を好演しているが
もともとコメディアンで「メリー・ポピンズ」とか出てた人。
コメディできる人は何でもできますな。
「二枚のドガの絵」や「権力の墓穴」とかでもそうだけど、
やっぱりラストをピシッと決めてくれる作品は心に残るのよね。
「やられた」「なるほど」って爽快感はミステリには特に大事だと思う。