2011年にテレビ朝日で前後編で放送された一作。
吉村刑事(玉木宏)を主人公にしていることと
オリジナルキャストの新聞記者(中谷美紀)が新しい点。
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あらすじ
昭和35年12月11日未明、
東京・蒲田駅構内の操車場で男性の死体が発見された。
聞き込みの結果、「カメダ」という言葉がキーワードとして浮上する。
東へ西へと操作する中、意外な容疑者が浮かび上がってきた——という話。
感想
これまで何度も映像化され、松本清張原作の中でも人気の高い作品。
本人に「原作を超えた」と言わしめた1974映画版を超えるのは
至難の業ともいえ、果敢に挑戦したその姿勢がまず褒められるべき。
原作に出てくるハンセン病の話を
他の理由に置き換えることを批判する向きが多いが、
それは原作者の遺族が砂の器の映像化を認める際、
ハンセン病でなくすることを条件にしているのだから
製作者は原作をよく読めなんて批判は全く的外れなのである。
作る側もいろいろ苦労しているのだ。
で、吉村刑事をメインに持ってきたのが割と成功していると思う。
オリジナルキャストの新聞記者も作品に彩を与えているし
これまで映像化されたものと比べても勝るとも劣らないいい出来だなと思う。
最後の取り調べのシーンは素直に感動した。
映画版ではバッサリ切ったヌーボーグループのとこはやっぱりちょっと難しい。
ていうか原作でもあそこはよくわからない。
風景の場所探しとか1960年代の話を作るのは
時代劇と変わらない手間暇がかかっているだろう。
こうしたいいドラマをこれからも期待したい。ていうか自分が書きたい。