1974年公開のアメリカ映画。
パニック映画の先駆けとなった作品群の一つ。
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1970年公開の「大空港」の続編という位置づけなのだが
基本的には関係ない。
共通する登場人物としてジョージ・ケネディがおるだけ。
パニック映画というのは一応昔からあるにはあったが
大災害とか描くことが多くどちらかといえばSF的な話が多かった。
そこに目を付けたかどうかは知らんが
いわゆるグランドホテル形式で人間ドラマに重点を置き
アクシデントに対応する人々の姿を描いた所が大ヒットした要因。
その後「タワーリング・インフェルノ」や
「ポセイドン・アドベンチャー」など多くの作品が作られた。
で、本作「エアポート’75」。
人間ドラマよりパニック救出のアクションが中心。
空港を飛び立った満員の旅客機。
順調に飛んでいたところに心臓発作で運転手を失った
プライベート機がドーン! と衝突。
操縦室の右側が大破。
操縦士たちを失った旅客機の運命は、スッチー(今はCAか)の
ナンシー(カレン・ブラック)の手にゆだねられる。
事態を知った副社長のパトローニ(ジョージ・ケネディ)と
ナンシーの恋人の元教官マードック(チャールトン・ヘストン)は
乗客の命を救うべく立ちあがる――というお話。
事故が起きパニックになるまで40分ちょい。
解決まで残り1時間となるわけだが現代の感覚ではいかにも遅い。
そういう点では第1作の人間ドラマの流れを
一応は受け継いでいると言える。
見せ場はなんといっても空軍ヘリからぶら下がり
旅客機の壊れた穴に入っていこうとするシーン。
これなんか今ならもっと迫力あるものにできるかも。
マードックとナンシーがあんま恋人同士な感じがしないのもどうか。
300万ドルという低予算の割には出演者は豪華。
ライフル大好きチャールトン・ヘストンは大物だし
(こう書くとすごく右翼的な人に思われがちだが
実は人種差別には反対で公民権運動にも関わっていたお方なのだ)
カレン・ブラックは70年代を代表する女優の一人。
旅客機に乗ってるジョージ・ケネディの妻役スーザン・クラークも好演。
この人のイメージは刑事コロンボの憎々しい犯人役(もう一つの鍵)。
それから「エクソシスト」リンダ・ブレア。
子役が大成せんのは古今東西共通。などなど意外と見どころは多い。
なんやかんやいっても一度は観ておいた方がいい作品である。