2001年公開の東映映画。
激動の時代を生き抜いた人々が「昭和」から「平成」への
時代を前に自らの生に答えをどう見出すのかを描いた映画。
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あらすじ
山岡秀治(高倉健)は元特攻兵という過去を持つ漁師。
今は鹿児島で腎臓を患う妻の知子(田中裕子)を支えている。
「昭和」が終わり「平成」が始まったある日、
戦友の藤枝(井川比佐志)が青森の雪山で命を絶ったと連絡が。
山岡は藤枝と過ごした戦争当時のことを振り返る。
大空へ旅立つ若者達から「知覧の母」と慕われた女性がいた。
山本富子(奈良岡朋子)。
あれから40数年、山岡は富子からある頼みを受ける。
身体の自由が利かなくなった自分に代わり、韓国に行ってほしいというのだ。
山岡は南の海に散った戦友・金山のことを思い出す。
金山の故郷は韓国。知子の初恋の相手で結婚を約束した男。
その男のために俺に韓国に行けと言うのか――。
ムッとする山岡だが、富子から金山の遺品を渡される。
故郷のお面飾りのついた財布。
しかしそれより山岡はもっと大切なものを金山から預かっていた。
それは許嫁だった知子への金山からの最期の言葉だった――という話。
感想
最愛の妻が余命いくばくもない中、人は何ができるのか、
生命を精一杯生きるというのはどういうことか、
日本と韓国の難しい歴史問題を取り入れながら
過去を越えて歩き出す人々を描いた力作。
時代に翻弄されながらもひたむきに前を向く夫婦の姿が美しい。
夫婦2人でタンチョウヅルを観るシーンで
山岡がいきなり鶴のマネをして服を脱ぎ
それを観た知子が笑う場面は何度観ても感動的だ。
特攻隊の話は今までそれなりに数はあったが
韓国出身者の話を入れている作品は多くはない。
そのあたりも新鮮。でも難しい。
やっぱりオリジナルストーリーは大切。
もっとオリジナル作品を増やしていきたいものだ。
と言いながら原作読んで企画書書いてる自分がいるのだが。