1981年の火曜サスペンス劇場にて放送。
かなり初期。確か4回目か5回目ぐらい。
原作はポーラ・ゴズリング『逃げるアヒル」。
スタローンの『コブラ』の原作ですな。
桃井かおり、原田芳雄がW主演。世良公則、高橋幸治などが出演。
あらすじ
中学校で理科を教える教師・中沢みずえ(桃井かおり)。
そこに東京から西新宿所の刑事・乾(原田芳雄)が訪ねてくる。
みずえの弟・和夫(高岡健二)が函館で事故死したというのだ。
二人は現地に向かい、遺体を確認するも焼死体は見分けがつかない。
なぜか一人で姿を消すみずえ。
実は弟からある手紙を受け取っていた。
しかし、ライフルで何者かに狙われ、みずえは乾を呼ぶことに。
ぶつくさ言いながら、駆け付けた乾とみずえを狙う銃口。
何とか逃れた二人は、道警に連絡。
道警の新田警部(高橋幸治)は、梅木刑事(世良公則)にライフルを持たせて派遣。
しかし、三人の行く手に次々と魔の手が襲い掛かる――という話。
感想
典型的な巻き込まれ型サスペンス。
これが「コブラ」とか「フェアゲーム」とかハリウッド調になると、
アクション&ラブストーリーの要素が強くなるけど、
日本だと少々勝手が違ってくる。
傾向としては映画版『野生の証明』に近いというか。
中央と結びつく地方の大物の悪事を隠ぺいするために、
み~んなグルだぜへっへっへみたいな。
で、狙われまくって抵抗しても数の力で押されてしまう。
そういう展開になると、ラストはまあ、こうなるかなあ。
70年代ドラマの名残というか、典型的な作品というか。
このテの話はそういう展開にノレるかどうかで好みが分かれる。
観る時期によってかなり違うんでないかね。
若い頃は「滅びの美学」的なものに憧れるけど、
歳とったらなんかもうちょっと違う展開ないかねえとか。
世良さんが北海道ロケに遊びに来ない?と誘われ、
ドラマ初出演したのがこれだったかな。
まだ『太陽にほえろ』には出てないし、ツイスト解散前のはず。
原田さん&桃井さんコンビに関しては言うことなし。
火サスの初期は、いろんなタイプの作品が混在してましたわな。
結構長い間、80年代中盤ぐらいまではそんな感じだった気がする。
後にかなり定番化してくるんだけど。
しかし、他所より早く2時間サスペンスから撤退したり、
今思えばそれはそれで見る目があったのよね。