名作刑事ドラマ「Gメン’75」第43~45話を久々に観る

デアゴスティーニから発売の全話シリーズ第15弾。

第43話「刑法第十一条 絞首刑」

ゲストは織田あきら、水野久美、山内明、藤岡重慶など。

あらすじ

刑の執行が6日後に迫った死刑囚・坂巻(織田あきら)。
覚せい剤事件の捜査中に無実を訴える坂巻の母親・時子(水野久美)に
出会った響刑事と山田刑事は、黒木警視の許可を得て再捜査を開始する。

4年前、覚せい剤を密造していた片桐(溝口舜亮)が殺され、
殺人犯として逮捕されたのが坂巻だった。

坂巻の兄貴分・相馬(八名信夫)、
坂巻の彼女でありながら相馬とも寝ていた片桐の妹・幸江(片桐あかね)、
捜査を担当した刑事・茂木(藤岡重慶)はいずれも坂巻の処刑を願っていた。

Gメンの必死の捜査にも関わらず、時間は刻一刻と過ぎていくばかりか
幸江、相馬と事件関係者が次々と不可解な死を遂げていく。

そして刑務所長・杉本(山内明)の死への宣告が。
果たしてGメンは坂巻の無実を証明し、死刑を阻止することはできるのか――という話。


感想

佐藤純彌監督初登板回。
それもあるのか、端役にいたるまで何となくメンツが揃っている。
根岸一正さんもいれば御仏を語る河合弦司さんもいる。
極めつけは溝口さんの役名が片桐竜治って一字違い。絶対狙ってるだろ。

現在と過去が交錯しながらのタイムリミットサスペンス。
よくできていると思うけれど、後半にいくにつれ説明不足も多々ある。

驚くべきラストというほどのものではなく、だいたい想像はつく。
場面場面は凄くいいのだが、全体的な完成度としてはどんなものか。
最初の方で「こうじゃないか?」と想像がつくのはどうもねえ。
やっぱりそのあたりを巧みにそらせてほしいですな。

いろいろカットしなきゃ入らんかったからだとしても
観る方からしたらそれがすべてなわけですからねえ。
まあ、その頃はこんな時代が来て誰でも繰り返し観られるなんて考えてなかっただろなあ。

水野久美さんは現代劇・時代劇問わず映画・テレビドラマでご活躍。
気になる嫁さん」の長女とか。

解説書にもあるが、刑事ドラマでひと頃死刑を扱った作品は結構あった。
0秒前もあれば五分前などいろいろなバリエーションがあったような。
ホントは死刑執行停止の命令書?がなければ止まるはずはないのだが、
そのあたりはドラマだ、大目に見てくださいなと思う。

こういう法令を活かしたドラマは好きだし、今でも通用する。
後に主題歌となる「追想」の劇半といい、観ておいて損はない作品。

第44話「警視庁警視の妻の犯罪」

メインゲストは高橋悦史、高林由紀子。
若き日の北村総一朗、寺泉憲、田口主将が出演している。

あらすじ

拳銃密売の売人をマークしていた草野刑事が撃たれ負傷。
インターポール派遣の祝賀パーティーで、
エリート警視・海部(高橋悦史)は小田切警視に失態だと冷たい。

ところがパーティーの帰り道、
迎えに来た妻・理代子(高林由紀子)が車で人をはねてしまう。

保身のために海部は速攻次の日車をスクラップにしたりあれこれ工作。
車に轢かれたのがGメンがマークしていた売人であることを知った
小田切警視は事件の真相を追うが――という話。


感想

高橋悦史さんリターン。今回もいろいろかましてくれる。
何でこの人警視になれたんやろと思わんでもないが。

祝賀パーティーには毎度おなじみ山浦栄さんも登場。
科研にいたり競艇場で撃たれたりいろいろ忙しい。

小田切警視はたまにしか出てこんが、出てきた時は結構メイン。
めずらしく周りを不幸にしない回と言えるかも。

高林さんは我々世代には「このこ誰の子?」の杉浦幸さんの母親かなあ。
あれはなぜだかDVDにならんねえ。今のご時世の方が受けるんじゃないの。

しかしまあ、身の処し方は大切ですな。
何を言うかより何をするかで評価されるべき、というのはいつの時代も変わらない。

第45話「警視庁広域手配 No.307」

ゲストは織本順吉、新井つねひろ、曾根晴美、絵沢萌子、小林稔侍など。

あらすじ

マンションの屋上から忍び込んで現金と宝石貴金属を奪う
神出鬼没の怪盗307号に手を焼く捜査陣に山田刑事も参加することに。

犯罪を重ねる怪盗307号を追う中、
山田刑事は電車の中で老女に暴力を振るった若いカップルを
注意した中年男・矢野(織本順吉)とその息子・真一(新井つねひろ)と知り合う。

夕張から上京し、自動車整備士として働き
男手一つで真一を育ててきた矢野の姿に感じ入る山田。

ところが、矢野が刺殺死体で発見された。
側には山田が渡した感謝状と真一へのおみやげが。

犯人に怒りを燃やし追跡する山田刑事。
しかし、矢野を刺殺したナイフから
怪盗307号の指紋が検出され、事件は意外な方向に――という話。


感想

山田刑事篇とくれば人情噺。子どもが絡むことも多々あり。
というわけで、山ちゃんと真一の心の触れ合いがメイン。
夕張のバックボーンとかにGメンらしさが出てるっちゃ出てる。

しかし、ナイフに指紋を残す怪盗307号ってマヌケすぎゃせんか(笑)
ようあんた、これまでやってこれたなあみたいな。

響刑事の緑の服とか、刑事たちのネクタイ太いなあとかに目が行く。

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