1978年土曜ワイド劇場にて放送。まだ90分枠の時代。
原作は松本清張の同名短編ミステリ。
主演は音無美紀子。秋野太作、泉ピン子、米倉斉加年、小松方正などが出演。
あらすじ
新聞社の電話交換手・朝子(音無美紀子)。
ある日、大学教授宅への電話を間違って繋いでしまう。
そこで出た男の「こちらは墓場」という声を聞く朝子。
翌日、新聞に強盗殺人事件の記事が出て
朝子は被害者が自分が間違えて電話を繋いだ人物と知る。
強盗殺人を働いたのは不動産ブローカー・川井(小松方正)、
浜野(米倉斉加年)ら三名。
浜野は週刊誌記者を装って朝子に近づこうとするが、
話を聞いたのは朝子の同僚・良江(泉ピン子)。
浜野ら三人は役所に勤める朝子の婚約者・小谷(秋野太作)と良からぬ企み。
朝子は浜野に小谷を外すよう頼み、二人の間には奇妙な繋がりが。
だが、ある日浜野がかけてきた電話の声が
事件の時聞いた声と朝子が気づいた時から新たな事件が――という話。
感想
電話交換手というレトロな設定がキーになるからか、
「影なき声」というタイトルで一度映画化され、
4回テレビドラマになったけれどこの作品が今のところ最後になっている。
短い時間の中でいいバランスに仕上がっているのでは。
初期の土曜ワイド劇場って子気味いい展開で進むのが多いよね。
朝子と浜野のキャラがいいし、小谷は小谷らしいというか。
それぞれの俳優さんの持ち味が活かされた好編。