1983年4月火曜サスペンス劇場で放送。
原作は1967年に連載された松本清張の同名短編小説。
主演は長山藍子。船越英一郎、范文雀、山本學、井川比佐志などが出演。
あらすじ
郊外の住宅地で暮らしている江利子(長山藍子)。
夫・良夫(井川比佐志)はサラリーマン、
息子・恭太(船越英一郎)は一浪して東大を目指している。
最近、恭太は江利子よりエリート助教授・旗島(山本學)に嫁いだ
妹・素芽子(范文雀)に何でも相談し仲がいい。
素芽子は時々家に来るが、旗島もその母・織江(月丘夢路)も特に心配してない様子。
恭太が素芽子の水着写真を隠し持っているのを見て
江利子は心配するが、良夫はその世代の男にはよくあることと一笑に付す。
そんな中、素芽子が突然の自殺。
恭太は素芽子は旗島家に殺されたと荒れ狂う。
挙句の果てには仲良しの亜子(小森みちこ)を襲う恭太。
恭太の行動を止めさせるため、江利子はある行動に出るのだが――という話。
感想
要は近親相姦のお話で、その使い方が見どころ。
そりゃ范文雀みたいな義理の姉さんいたら欲情するだろ。
現実にはそんなもんなかなかいねーが、ある意味正常だ。
ま、それで自殺するかどうか、本当に自殺だったのかどうかってとこは
もっと掘り下げた方がよかったかもしれない。
あれだとなかなかわかりづらいところがあるような。
あと船越英一郎の立ち直りがスゲー早い(笑)
もういいんだよって、よくねーだろ。
一浪してんのに来年の予行演習で受験しに行くなよ、とか思っちゃうよねえ。
ラストの顛末もいるといえばいる、いらないといえばいらないような。
崖から落ちるのって安易に見えちゃうのよね。死ぬ必然性もないし。
橋爪功さんの精神科医って似合うなあ。
ほんのちょっとしか出ないけど、印象深いですな。
しかし同級生にバレてる秘密に何でそれまで気づかんのかって気もする。
要は今でも母と乳繰り合う夫に嫁いだ素芽子にピンとこんのよね。
まあそんなもんといえばそんなもんかもしれんけど。
原作は姉妹が逆ですな、確か。
義理の姉に横恋慕するのも変だからこういう風に変更したんだろうね。
「歯止め」っていいタイトルだよねえ。
1976年にもドラマ化されてるみたいだけど
こっちの方はなかなか観る機会はなさそう。
いずれどこかからDVDで出てほしいですな。