松本清張ドラマ・緒形拳主演「中央流砂」を観る

1998年8月火曜サスペンス劇場で放送。
原作は松本清張の同名小説。
1975、1998,2009と3度テレビドラマ化。
今回の1998年版の主演は緒形拳。
石橋凌、石橋蓮司、藤真利子、鶴田忍、本田博太郎などが出演。
天城越え』の監督、三村晴彦が演出を担当。

あらすじ

通産省情報産業局に勤める事務官の山田(緒形拳)。
上司の局長・岡村(石橋凌)は権力欲旺盛な男。

ある時、課長補佐の倉橋(鶴田忍)が宮城の温泉地で転落死。
倉橋が贈収賄容疑で事情聴取を受けた直後のことだった。

前夜、倉橋から今度飲もうと誘われていた山田は疑いを持つ。
岡村からの指示で事後処理に向かった山田は
同じ温泉に元総会屋で省に出入りしている西(石橋蓮司)がいたことを知る。

急いで火葬を促す西の様子に疑いを増す山田。
倉橋の妻・祥子(藤真利子)は西が経営する出版社に就職するが
やがて保険会社に転職する。

倉橋の携帯と手帳を手にした山田は
岡村を相手に一合戦挑むのだが――という話。


感想

1975年版と主要メンバーの配役の違いは次の通り。
山田・・・川崎敬三→緒形拳
岡村・・・佐藤慶→石橋凌
西・・・・加藤嘉→石橋蓮司
倉橋・・・内藤武敏→鶴田忍
祥子・・・中村玉緒→藤真利子

1975年版で角野卓造が演じていた記者、
中原ひとみの山田の妻は今回はいない。

山田は妻に先立たれ、子どもはアメリカで暮らしている設定。
そしてなぜだか家の中ではハワイアン。
ハワイ大好き、トマト食いまくるおじさんと化している。

岡村と西の関係性も少し違う。
1975年版は西が裏社会に通じる黒幕的存在だったが、
1998年版は岡村の方が立場が強かったりする。

岡村の癖である「同じことは二度言わない」というのは
あまりにもフリに見えてしょうがない。
絶対後からこういう場面あるだろみたいな。

そこでニヤッとする緒形拳さんの演技はさすがだけど。

祥子のキャラの違いは時代の流れを感じますな。
お役所べったりから自立する女性の姿というか。

やっぱり山田を主人公にするとスカッとしたドラマにはなりませんわな。
そのあたりを考えて2009年は倉橋の妻を主人公にしてるんだろうけど。

1975,1998と観てきたから今度は2009年版を観てみたい。

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