1990年2月17日土曜ワイド劇場で放送。
バブルの時代を感じるファジーミステリ。
主演は三田村邦彦。佳那晃子、阿藤快、池波志乃などが出演。
あらすじ
離婚した妻・百合(佳那晃子)の分割慰謝料を払うため、
競馬に命を懸けている無職の円城寺一也(三田村邦彦)。
しかし、何度やってもハズレばかりで
友人の探偵・田辺(阿藤快)のもとへ仕事がないか訪れる。
田辺が外へ出た間眠っていると謎の女(池波志乃)が事務所に。
封筒に入っている男のあとをつけるだけで報酬100万というのだ。
喜んで引き受けた一也だが、鬼怒川温泉でつけていた男・桑原が殺され、
一也は殺人犯として追われることに。
百合と田辺の助けを借りて逃亡する一也は真犯人を追うのだが――という話。
感想
バブル期の土曜ワイド劇場らしいちゃらしい作品。
土曜の夜に疲れた頭と体を癒す清涼剤になってたんですな。
火曜サスペンス劇場が硬派なら土曜ワイドは何でもアリみたいな。
金曜日は「男と女のミステリー」って打ちだし方だったっけ。
2時間サスペンスといってもそれぞれに個性があって、
人気もあったから乱立し過ぎて週に8本ぐらいあったのがこの時代。
地方の旅館とかタイアップするからコスト削減にもなるしなんて言われてた。
ところが後にはコストがかさむからといってひたすら打ち切りの目に。
時代が変われば事情も変わりますな。
そもそもテレビ見なくなればそりゃテレビドラマも見なくなるわけで。
そうすると作るのに必要な広告費払ってくれるスポンサーは離れるから、
いろんな部分でこれまでとは違う手法を考えていかなあきませんわな。
別にテレビじゃなきゃドラマ見れないってわけじゃないんだし。
受信機って考えりゃいくつもありますからな。
ドラマに限らずこれだけ娯楽が多様化すると
どこに勝てばいいとかじゃなく、顧客の時間の奪い合いですわな。
そうすると個人によって時間が違う小説よりも
時間がきっちり決まっている映像の方が広がりはあるかな。
何にしろ、もの書きにとっては業態をいろいろ考えていかんと。
さて、そんなことよりドラマの話(笑)
一言で言えば巻き込まれ型サスペンス。
他に言うこと・・・特になし。
次の2作目でシリーズ化というほどのことはなかった。
まあ、無理はないかなと。今の時代には作りにくい作品かな。