1984年放送の金田一耕助シリーズ第3弾。
まだまだこの頃はザ・サスペンスがあったのだ。
同じ時間帯に土曜ワイド劇場もあったんだから
どんだけサスペンス好きやねんという話なのだが。
後発の方が結果的に負けちゃうわけですな。
原作は横溝正史「首」。ど直球なタイトル。
ゲストは久保菜穂子、夏八木じゃない夏木勲、西川峰子、加納竜など。
あらすじ
毎度おなじみ日和警部(ハナ肇)のもとを訪れる金田一くん(古谷一行)。
休暇を利用してって、アンタはどんだけヒマなのだ。
温泉に浸かろう、酒かっくらってスッキリして帰りましょー、
なんて話が展開されるはずもない。
例によってさらし首だの怨念だの祟りだのオンパレード。
そんなとこでしか金ちゃんの出る幕はないのか(笑)
あんた、一応アメリカ行ったりしてたんちゃうの。
で、村に伝わる300年前の名主殺しと同様、
昨年の秋に殺人が行われたという。さらし首。
・・・その時呼んで解決しようという気はなかったのか。
そして金ちゃんが調べ始めるとまた首がさらされて――という展開。
感想
ま、なんちゅうか「悪魔の手毬唄」×犬神家or八つ墓村…×0.6みたいな(笑)
印象に残るといえば芸者役の西川峰子の頭が重そうってとこかな(笑)
芸者桃太郎ってねえ…しかも金田一に惚れて情報提供するという。
あの人、原作にはおらんかったような。
まあキャラは立ってて2時間サスペンスには向いてますけどね。
だいたいメンツ見たら何となく犯人分かるでしょって感じ。
誰が手助けして誰が怪しまれてまで想像がつきますわな。
昨秋すでに一番肝心な事件がおきているんで
そのあたりがなんか弱いんですな。
300年前のたたりがあるからやってきて
そこから始まってくれないと何だかねえという気がする。
そういうところは参考になるかな。
ちょっとの違いが話の印象を大きく変えてしまうからね。
ものづくりってのは繊細なもんだ。