1971年日テレ系で放送されたホームコメディドラマ。全13回。
記念すべき石立鉄男&ユニオン映画シリーズの第1弾。
後の人気ドラマ『雑居時代』の原型としても知られる。
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あらすじ
5人の娘と狭い団地暮らしをしていた池西猪太郎(大坂志郎)。
そこにフランスに移住するから一軒家を売りたいという
バイオリニストの小早川を紹介され、これ幸いと退職金で購入することに。
ただし、小早川の子どもである薫の部屋だけは
そのままにしておいてほしいという条件付きだった。
薫という名前からてっきり女性だと思っていた猪太郎は承諾。
ところが、当の薫(石立鉄男)は男だったからびっくり仰天。
それを知った娘たちは一斉に反発するが、当の薫は好き勝手に行動する。
次女でしっかり者のキャップ・梅子(宮本信子)は大の男嫌い、
四女の菊枝(岡田可愛)はそれ以前に薫と町でケンカ。
三女のデカ姉ちゃん・すみれ(嘉手納清美)は柔道の有段者で
何か起こると薫を投げ飛ばし黙らせる。
五女のあやめ(鳥居恵子)は女子大生で演劇部所属だが、
何かあるたび泣くことから「ベソ」と呼ばれている。
唯一薫の味方と言えるのは、おませな中学生・六女のつぼみ(津山登志子)ぐらいのもの。
その上結婚した長女のさくら(富士真奈美)まで
しょっちゅう新居に出入りするようになり混乱の日々が続く――という話。
感想
「雑居時代」ともども根強いファンを持つ人気ドラマ。
セルフリメイクがうまいこといった例はそんなに多くはないような。
キャストの比較は次の通り。
主人公:石立鉄男→石立鉄男
父親;大坂志郎→大坂志郎
長女:富士真奈美→富士真奈美
次女:宮本信子→大原麗子
三女:嘉手納清美→川口晶
四女:岡田可愛→山口いづみ
五女:鳥居恵子→杉田かおる
六女:津山登志子
要はリメイク時に一人減らした形で、
宮本信子と岡田可愛を足したキャラが大原麗子という感じ。
したがって、五女の鳥居恵子→山口いづみ、六女の津山登志子が杉田かおるってのが正しい。
姉妹の仲の良さって点では「おひかえあそばせ」の方があるかな。
しかし、全13話でさすがに6姉妹は多いような。
あと次女と四女が主人公を好きになるってところがね。
それはそれで良さはあるんだけど、ちょっとしんどいところもある。
第6話とかいい話だけどね。
目を悪くしてカメラを諦めた友人に手術を勧め、
手術費稼ぐためにひたすら稼ごうとする薫ちゃんの姿。
ラストも余韻があっていいシーンなんだけど。
一話一話ごとの完成度で言えばやっぱり雑居時代の方が上かなあ。
エッジが効いているというかね、キャラクターからストーリーまで。
音楽も含めて。あの大野雄二さんですからな、なんちゅうても。
しかしなんやかんや言うても、こういうドラマが一番いい。
心が和む。こういうのを作らんとアカンわねえ。頑張って書こ。