1982年11月3日NHKで放送。
脚本は山田太一、主演は笠智衆。
出演は長山藍子、宇野重吉、堀越節子、中野誠也など。
夫婦の絆と愛の姿を描き、芸術祭優秀賞など国内外のさまざまな賞に輝いた。
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あらすじ
息子の転勤で入院中の妻・もと(堀越節子)と
別れて暮らすことになった隆吉(笠智衆)。
しかし、富山に行ったはいいが
妻と挨拶さえできなかったことを隆吉は気にしていた。
妻への想いが募る隆吉はもとに会いに行く。
しかし、金が足りず途中下車することに。
そこで出会った老人・謹造(宇野重吉)。
謹造は妻を亡くしたばかりだった。
人々との触れ合いの中、隆吉はもとに会うため名古屋の病院へ向かう――という話。
感想
一言で言えば老人のラブストーリー。
放送当時、感動の投書や電話が殺到したらしい。
今そんなことないもんねえ。ツイッターには出るか。
なんちゅうても笠智衆&宇野重吉の芝居の見事さ。
妻を亡くしたばかりの宇野重吉が笠智衆に
「奥さんにええこと言ってやって下はりませ」って言うとこなんかは最高。
ああいう人間にならんといかんねえ、男というのは。
金や地位だけではあれは言えんぞ、人間。
それからラストの「わしはここにおりたい」と言う笠智衆。
いろいろいいシーンやセリフがあったけど、
最後にああ言われりゃ泣きますよそりゃ。
しかし散々言い古されているが、当時より高齢者社会なわけで。
老人のライフスタイルも変化しているとはいえ、
やっぱり普遍的なものはいつ観ても感動しますな。
そういうものを作らんとねえ。