1990年木曜ゴールデンドラマ枠にて放送。
原作は松本清張の同名作品。
井上順、花沢徳衛、浅利香津代、岡本麗、七瀬なつみなどが出演。
映像化はこれ1回だけというのは意外ですな。
あらすじ
食器店を営む栄造(井上順)は同居している
痴呆がでてきた重吉(花沢徳衛)が心配。
妻・比佐子(浅利香津代)と一人息子は
それなりに頑張ってくれているがどうしたものやら悩んでいた。
そこで紹介された若い女店員・好子(七瀬なつみ)を雇うことに。
もともと若い頃は女好きだった重吉、たちまち元気になる。
それまで汚かった部屋もきれいになるし表にも歩き始める。
よかったよかったと思ったのも束の間、
重吉は好子を自分の女だと思いだしトラブルを巻き起こす。
医者に見せたところ重吉は嫉妬妄想と診断される。
その後も重吉は新たに雇った家政婦・春子(岡本麗)ともトラブルに――という話。
感想
原作は1961年発表で約50年前の話ながら
現代の方がさらに深刻になっている感じ。
平均寿命が上がる一方、認知症の増加、
全く他人ごとではない。
こういう話は落としどころが難しいわけだが、
ラストでも今後にあまり希望が見えるような見えんような。
しいていえば他人に頼らず家族で世話をするしかないってとこか。
そう言われてもねえ、現実には難しいですわな。
徘徊して帰ってこないのをこれ幸いとばかりに
届けすら出さない家族もいるっていうしねえ。
前はなんて家族やねんと思ってたが、
我が身になってくるとその気持ちわからんでもない。
原作は昔読んだと思うんだけどドラマと違う点あったっけ。
変にミステリにしないのは好感が持てる。
ま、木曜ゴールデンドラマ枠っていうのもあるが。
しかし2時間もののゴールデンタイム定期的放送が無くなって久しい。
今どきゴールデンタイムもへちまもないと言ってしまえばそれまでだが。
もう全部有料チャンネルにすりゃいいのかもね。
ていうかテレビよりユーチューブの方がものによっては圧倒的に面白い。
それだけにクオリティ低いものは淘汰されていくのだろうけど
残るコンテンツは残るわけで、さらにコンテンツ勝負になっていくのでは。
だんだんドラマの話から外れてきたが(笑)
いずれにしても残るコンテンツを作らんとねえ、あきませんわ。