1972年公開の日活時代劇ロマンポルノ。
監督は曽根中生、脚本は長谷川和彦。主演は小川節子。
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あらすじ
貧しい百姓の家に生まれた次郎吉。
江戸の呉服問屋へ丁稚奉公し、
女将と娘にバカにされながらも真面目に働いていた。
盆に久しぶりに故郷に帰った次郎吉は荒れ果てた実家を見て呆然。
呉服問屋に戻った次郎吉だが、唯一自分を庇ってくれていた番頭までもが
自分に優しくしてくれていたのは上手に使うためだと知って怒りが湧いてくる。
堪忍袋の緒が切れた次郎吉は
「なめとんのかワリャぁ!」とばかりに庖丁片手に座敷に侵入。
散々バカにしてくれた女将と娘を犯し立ち去った。
それからの次郎吉は背中に刺青を入れ、
夜な夜な夜這い強盗として女たちから口止め料をもらう生活。
そんな性活じゃない生活の中で
次郎吉は「緋桜の金助」という同じく背中に刺青を入れた若い男と知り合う。
この金助、もとは旗本で名は金四郎。
ある女中と駆け落ちをして暮らしていた。
次郎吉の行いを知った水野忠邦はこれ幸いとばかり
自分の出世のため次郎吉を利用しようとする。
金助は水野の命令通り次郎吉を英雄に仕立て、
自分の女を夕顔という名前で次郎吉に接近させる。
しかし、夕顔の本名はおみつ(小川節子)。
次郎吉と離れ離れになっていた次郎吉の実の妹だった――という話。
感想
このドラマの組み方は非常にいいねえ。
さすが長谷川和彦さんという感じ。
日活もロマンポルノ初期は時代劇結構ありますわな。
これ「大江戸捜査網」と同じセットちゃうというのもちらほら(笑)
遠山金四郎が悪役ってのがいいよねえ。
権力者の陰謀で義賊に祭り上げられていくってとこもいいし。
無声映画のようなシーンもコミカルで面白いし。
サンドイッチ型の脚本も悪くない。
裸が観たい人にとっては物足りんかもしれないけど
シナリオ勉強したい人や時代劇好きな人にとっては
わりといい映画よ、これ。