1954年のアメリカ映画。
ヒッチコック監督55歳の時の作品。
主演はジェームズ・スチュアートとグレース・ケリー。
原作はコーネル・ウールリッチだったのね。
後のサスペンスドラマに数々の影響を与えた名作。
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あらすじ
舞台はニューヨーク、グリニッチ・ヴィレッジ。
その一角にあるアパートの一室で暮らしているジェフ(ジェームズ・スチュアート)。
ジェフは報道カメラマンで取材中の事故で車椅子生活中。
退屈しのぎに望遠カメラで向かいのアパートを見ていた。
それはええんかいという話なのだが、そうじゃないとドラマにならん。
向かいに住んでるのは孤独なオールドミスもいれば
夫婦喧嘩ばかりしている人、仲睦まじき新婚さん、
露出狂ですかアンタは状態のバレリーナなどがいる。
鳩も止まるし。うちもよう来るな。
世の中いろんな人がいるもんだねえと思いながら
ジェフがいつものように向かいを眺めていると、
看護婦のステラがジェフの様子を見にやってきた。
この頃から訪問サービスってあったんかな。
おせっかいなステラはジェフに恋人リザ(グレース・ケリー)との結婚を勧める。
わかっとるわいそんなことは、でもなあ向こうは裕福で
人気ファッションモデルなんやぞ、こっちはただの報道カメラマンで
そんな気になりゃせんのじゃ、なんて言い方はしないけど
まあそういう感じでジェフはそんな気にはなれないのだ。
タイミングの悪いことにそんな時にリザがやってくる。
ここでも結婚話を持ち出され、ジェフは口げんかしてリザは帰ってしまう。
あーあと思って深夜にジェフが向かいに目をやると
いつも夫婦喧嘩していた大男(レイモンド・バー)がトランクを抱えて出て行った。
向こうも喧嘩かあと思ったら大男が戻ってきてまたトランク。
翌朝もまたまたトランク抱えて出て行く男に異変を感じたジェフは――という話。
感想
ヒッチコック美学の全てが詰まっているような傑作。
スリルとサスペンス、そしてユーモアとラブシーン。
はたまた脚本やカメラワーク、キャスティングに至るまで
こんだけ見事に融合している作品はそうそうありませんわな。
なんたって後のモナコ王妃・グレース・ケリーがめちゃキレイ。
主人公ジェフを身動き取れない設定にしているのは、
後の刑事ドラマに多く使われてますな。
車椅子の刑事って回は「特捜最前線」でも「Gメン75」でもあった。
ああすることでジェフと観客の視点が同一化するんですな。
だからスリルとサスペンスをより感じられるっていうね。
温故知新と言うが、いいものは時代を超えて常に新しいということがよくわかる作品。