1962年公開の東映映画。
社会派ミステリ全盛の時代に作られたサスペンス映画。
主演は鶴田浩二。丹波哲郎、梅宮辰夫、大空真弓、中原ひとみなどが出演。
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あらすじ
鉄鋼関係の業界紙記者・黒木(鶴田浩二)。
朝鮮動乱の特需景気はすでに終わっているはずなのに、
三原産業の景気が相変わらず好調なのを見て何かあると判断。
さっそく相棒の畑野(梅宮辰夫)と調査してみると、
どうも東南アジアに向けて銃を輸出しようとしているらしい。
張り込んでいる最中に工場から社長と出てきた男を見て黒木は驚く。
その男・高山(丹波哲郎)は戦時中は特務機関員として、
戦後はGHQの諜報員として時代の裏で暗躍してきた男だった。
黒木とは浅からぬ因縁があった。
かつて大新聞の記者だった時にリンチを加え、
追っていた事件を闇に葬った男が高山だったのだ。
その時受けた傷のせいで今もサングラスを外せない黒木。
黒木は今度こそ闇を暴くために奮闘していくのだが――という話。
感想
暗い過去を持つ記者が武器輸出の陰謀に挑むサスペンス。
割と好きな設定だし、いい映画だと思うけど消化不良でもある。
あんまりしゃべりすぎる鶴田浩二は見たくない(笑)
テーマがどちらかというと重い分、話が重いとしんどいかな。
エンタテインメント感がほしいというか。
それこそ細部は嘘つかず、大きい嘘は大胆にってやつでね。
ファンタジー的なロマンも欲しいわけで。
当時のポーランド映画の影響もあるのかな、この暗さは。「影」とかね。
サングラスかけてるのは「灰とダイヤモンド」かなとか。
鶴田浩二が最後に昔いた新聞社行って
「何も変わってねえな」と言うところと周囲の反応は好きだけど。
そこから出てきてサングラス外して国会議事堂見てもなあという気もする。
何かね、終わり方がもっとスカッとすればね、また印象が違うんだけど。
少なくともコロナで沈んでいる時に見る映画ではなかったねこりゃ。
ますます気分が沈む……