1965年公開の大映時代劇映画。
眠狂四郎シリーズ第5弾。監督は「必殺」シリーズ初期を支えた三隈研次。
主演は市川雷蔵、中村玉緒、安部徹、西村晃、中原早苗などが出演。
Auto Amazon Links: プロダクトが見つかりません。
あらすじ
ある日、仇討ちの助けをした眠狂四郎(市川雷蔵)。
斬られた男は「助太刀はお主の恥」と言い残して死んでいった。
助太刀の報酬はぬい(中村玉緒)の身体。
さすが「女を犯すことには慣れている男」狂四郎。
自分でいうかね、アンタ。
そんなことがありながら酒場で飲んでいると
役人に追われた伝吉が包丁を振り回し立てこもる。
伝吉は狂四郎に話を聞いてくれと頼むが、当然狂四郎は取り合わない。
伝吉は役人に連れていかれるが、
酒場を出た狂四郎は変装した侍三人に襲われる。
背後には海賊の財宝を巡る醜い争いがあった。
ぬいは藤堂家江戸家老・跡部(安部徹)の配下だった。
狂四郎が助太刀で斬った相手は、平穏無事に暮らしていきたい海賊の生き残りだったのだ。
跡部と結託していたのは豪商・鳴海屋(西村晃)。
しかし、鳴海屋は跡部の海賊狩りがかえって逆効果になると
跡部を裏切り自分だけが逃れる算段をし、そのために狂四郎を利用しようとしていた。
海賊の末裔(中原早苗)を逃がすなど奔走する狂四郎だが――という話。
感想
珍しく笑う狂四郎、人間関係のアヤ、豊かなドラマ性、アクションの美しさ。
スッキリとまとまっていて、わかりやすく楽しめる。
それを支えているのは何と言っても安部徹&西村晃。
プロレスでいえばブッチャーとシークみたいな取り合わせ。
しかも、仲良しコンビではなく裏切ろうとしているところもいい。
やっぱりこういう設定の妙といい役者が作品を魅力的にしますな。
ま、中原早苗の海賊の末裔はどうでもいい気がするが。
玉緒はんの悪役はなかなか。なんせ目力が凄い。
海賊の生き残りの娘である姿三千子と狂四郎の触れ合いがいい。
こういうシーンって大事だよねえ。
ほかにもさりげなく社会風刺のようなところもあり、おすすめの作品。