1979年公開の日活ロマンポルノ。
この時代は「にっかつ」とひらがなだったかな。
監督は東映映画を支えた鈴木則文。
「トラック野郎」の間にこんなの撮ってたのね。
そんなわけで、菅原文太や名和宏など東映ゆかりの方々が友情出演。
さらに飛鳥裕子、日向明子、波乃ひろみ、八城夏子、小川亜佐美など豪華。
極めつけは若かりし頃の岡本麗なんかも出ている。
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あらすじ
雨の晩に逃走した凶悪犯・蛭川(山本昌平)。
蛭川は大学教授・神納(名和宏)の屋敷に押し入り、
金庫を開けさせ金を奪うだけでなく神納の妻・とき江(飛鳥裕子)を凌辱する。
それからというもの夫婦関係はどん底。
神納はやり場のない怒りを日記にぶつける。
さらに悪いことに、とき江が達也を産んだのだ。いわば悪魔の子を――。
時は流れ、大学生となった達也(土門峻)。
広い屋敷で莫大な遺産を手にして一人暮らしを満喫。
しかし、彼の心は大きく歪んでいた。
悪魔の子である自分に冷たく、浮気しまくる神納を見てとき江は自殺。
神納の日記を読んで自分がこの世に生を得た真相を知った達也は
神納を嵐の晩に船の上で殺害。事故として処理することに成功していた。
悪魔の子・達也は俗物と信じる女たちに復讐の凌辱を始めていくのだが――という話。
感想
最初映画じゃなくて月刊シナリオに載ってたんだよな、確か。
持ってたんだけどどこ行ったんだろ。
で、どっか映画館で観て以来の久々の鑑賞。
監督・鈴木則文、脚本・大和屋竺の世界が炸裂する。
新宿のど真ん中でストリップするなんて映画は他にはないぞ、たぶん。
よく見りゃ裸は別撮りなんだけど。それでもゲリラ撮影は今ではできんだろうなあ。
ま、暗いっちゃ暗い。よくわからんといえばわからん。
宗教っぽいといえばそれまでだ。呪われた血の描き方もいろいろあるもので。
ドイツ語?かな、日記に恨みを込めて書く名和さんが怖い怖い(笑)
最後は一種のどんでん返し。決まってるかどうかは微妙な気がせんでもないが。
達也みたいな青年、実際におると思うねえ。ルーシーブラックマン事件とか。
角度変えて新しい話できるんじゃないかな。映像化してくれるとはとても思えんが。