1973年12月公開の東映映画。
梶芽衣子主演の女囚さそりシリーズ第4弾にして最終作。
監督は伊藤俊也から日活アクションを支えた長谷部安春に交代。
出演は梶芽衣子、田村正和、細川俊之、またおんのか渡辺やよいなど。
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あらすじ
刑務所を脱走し逃亡を続けている松島ナミ(梶芽衣子)。
ところが、鬼警部・児玉(細川俊之)によって逮捕される。
そんなことでめげるわけがないナミは
護送中に警官のスキをついて運転手を襲う。
電柱に激突した護送車から逃げ出したナミは、
傷つきながらもひたすら逃げて場末のヌード劇場に逃げ込む。
そこで照明係をしていた工藤(田村正和)と出会う。
工藤はかつて学生運動に明け暮れ、警察に何度も捕まっていた。
そこで公安からリンチを受け、足が不自由になっていたのだが
その時のリンチを加えていたのが児玉だった。
児玉への復讐の念を抱く者同士という
奇妙な連帯感に包まれるナミと工藤だったが
児玉は工藤の母親を使うという卑劣な手に出る。
工藤の密告によりピンチに落ちたナミは――という話。
感想
これがたぶん最初に観たさそりだったような。
高校か大学か忘れたけど深夜やってたんだよねえ。
刑務所長・中曾根ってまた反骨精神旺盛というか。
この前お亡くなりになってましたな、元総理の方は。
この刑務所長を演じているのが楠田薫。
イタリアの女囚ものに出てたイルザそっくりのおばはんである。
さらに工藤に泣きつく母親が初井言榮。
「ラピュタ」のドーラであり、「ヤヌスの鏡」の嫌なばあさんである。
当時「ヤヌスの鏡」言わんと「アヌスの鏡」とか言ってたな、そういや。
隠語を覚えたてという時期はどうしようもないものである。
最近ネットドラマもやってましたな、ヤヌスの鏡。
閑話休題。
で、ナミと工藤の奇妙な連帯感と
やっぱり日和るんかい工藤ちゃんって感じがたまらない。
所詮ナミにラブロマンスは似合わんのよ。
絞首刑にされそうになりながら逆に児玉を絞首刑にするナミ。
何であそこ舞台みたいな感じになってんのかね。
気持ち悪い感じして逆にインパクトあるけど。
ま、初期三部作と比べてどうかというのは人によりけり。
そんなに劣るとは思わんのだけどねえ。