1978年10月12日テレビ朝日で放送。
いわゆる西山事件がモデル。
原作は澤地久枝の同名ノンフィクション。
出演は北村和夫、吉行和子、大空真弓など。
あらすじ
毎朝新聞記者の石山(北村和夫)は、
沖縄返還の取材のために外務省へと配置転換に。
かつて関わった人たちが重要なポストを占め、
石山は旧知の間柄を活かし情報を得ようとするがガードは固い。
そうこうするうちに事務官の絹子(吉行和子)と親しくなり、
彼女から情報を掴み日本とアメリカの密約をかぎつける。
しかし、衆議院予算委員会でこの密約が追及されるにいたり、
石山と情報提供した絹子が国家公務員法違反で裁かれることに。
国民の知る権利とジャーナリズムのあり方、
密約を行う権力のあり方が白日の下にさらされるはずだったが、
裁判は次第に男女関係のみがクローズアップされていく。
事件に興味を持った作家(大空真弓)は
関係者へのインタビューを行っていくのだが――という話。
感想
伝説の名作というべき本作。
残念ながらDVD化はされていない。
テレビ放送から10年が経った1988年、
劇場公開され受賞など話題を呼び2010年にもリバイバル上映。
ドキュメンタリータッチの手法が光る。
同題材は山崎豊子の「運命の人」があるけど
どっちが好みといえばこっちの作品かなあ。
北村和夫さんと吉行和子さんが抜群の演技。
ま、しかし男女問題にすり替えられる隙は
あったと言わざるを得ませんわな。
もっともそれ以外にじゃあどうやって情報を取れというのか。
はたまた隠している方の責任はどうなのか。
結局のところすべてがあいまいな感じになったのは
日本的といっちゃおしまいだが、それで成り立っている部分もあるし。
時を経ても今日的な題材をはらんでいる作品。
DVD化してくれてもよさそうなもんなんだけど。
追記
他の作品とまとめてDVD化されてるみたい。
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