1971年公開の東映映画。
滅びの美学とも言うべき、時代の流れに反逆しながら
散っていった男たちの姿を描いた作品。
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あらすじ
浜村組の幹部・郡司(鶴田浩二)が
対立していた組の会長を殺した罪で服役し、
10年の刑期を終えて横浜に帰ってきた。
背後で暗躍していた大東会会長(内田朝雄)から
500万をゆすり取り、郡司は沖縄に新天地を求める。
昔の子分である尾崎(小池朝雄)、鮫島(室田日出男)、
イッパツ(曽根晴美)、関(渡瀬恒彦)たちが郡司のもとに。
さらにかつて対立関係にあった工藤(安藤昇)も加わる。
郡司たちは沖縄で着実に勢力を伸ばしていくが、
そこに再び大東会が進出し、地元勢力を罠にかける。
沖縄を出ていくよう圧力をかけられた郡司たちは、
大東会に立ち向かうため、死地に赴く――という話。
感想
結構お気に入りの作品の一つ。
権力者の手のひらで転がされ、新天地を求め
そこで望んでいた金や屋敷を手に入れたところで心は晴れない。
そんな時、再び大勢力の力を思い知らされる。
そこになびくもの、反逆するもの。
反逆した人間は容赦なく葬り去られる。
そして再び、自分たちに理不尽な牙を向けられた時、
男たちは命を顧みず立ち向かった――というシチュエーションが最高。
なんちゅうか、叙情性があるというか。
元恋人に似ている売春婦と知り合うというのも
普通ならあざといんだけど、それも粋な感じがする。
身内から裏切り者が出ないというのもいいしね。
もっと評価されてもいい映画だと思うんだけどねえ。