深作欣二24・東映映画「博徒外人部隊」を久々に観る

1971年公開の東映映画。
滅びの美学とも言うべき、時代の流れに反逆しながら
散っていった男たちの姿を描いた作品。

あらすじ

浜村組の幹部・郡司(鶴田浩二)が
対立していた組の会長を殺した罪で服役し、
10年の刑期を終えて横浜に帰ってきた。

背後で暗躍していた大東会会長(内田朝雄)から
500万をゆすり取り、郡司は沖縄に新天地を求める。

昔の子分である尾崎(小池朝雄)、鮫島(室田日出男)、
イッパツ(曽根晴美)、関(渡瀬恒彦)たちが郡司のもとに。
さらにかつて対立関係にあった工藤(安藤昇)も加わる。

郡司たちは沖縄で着実に勢力を伸ばしていくが、
そこに再び大東会が進出し、地元勢力を罠にかける。

沖縄を出ていくよう圧力をかけられた郡司たちは、
大東会に立ち向かうため、死地に赴く――という話。


感想

結構お気に入りの作品の一つ。

権力者の手のひらで転がされ、新天地を求め
そこで望んでいた金や屋敷を手に入れたところで心は晴れない。

そんな時、再び大勢力の力を思い知らされる。
そこになびくもの、反逆するもの。

反逆した人間は容赦なく葬り去られる。
そして再び、自分たちに理不尽な牙を向けられた時、
男たちは命を顧みず立ち向かった――というシチュエーションが最高。

なんちゅうか、叙情性があるというか。
元恋人に似ている売春婦と知り合うというのも
普通ならあざといんだけど、それも粋な感じがする。

身内から裏切り者が出ないというのもいいしね。
もっと評価されてもいい映画だと思うんだけどねえ。

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