1962年5月から約6年続いた番組。
全放送数はなんと309回。
朝日放送制作で当時はTBSとネット提携だった。
主演は藤田まこと、白木みのる。
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女とケンカにめっぽう弱いあんかけの時次郎(藤田まこと)。
だが、一念発起して男をあげるため、東海道五十三次の旅に出る。
相棒はちんちくりんの珍念(白木みのる)。
そこに刀を舐める浪人・蛇口一角(財津一郎)などが絡み、
さらに行く先々でいろんな人を巻き込んでの珍道中――という話。
ま、財津さんは写真屋にもなるのだが。
毎週公開形式で放送という大胆さで
平均視聴率は30%を超え、最高視聴率は64,8%。
番組を見ると拍手や声援が飛び当時の熱気が伝わってくる。
まだまだテレビが普及していない時代とはいえ、
驚異的な数字を残している伝説のコメディ番組である。
ま、まだまだや言うても1000万世帯には普及していたのだが。
当時、藤田まことはまだまだ無名のコメディアン。
そのため、出演を拒否するコメディアンも多かった。
また、大阪ではそれぞれコメディ番組を大物芸能人は
持っていたこともあり、わざわざ出る必要もなかったのだ。
通常、主役を目立たせるため脇役は出しゃばらないものなのだが、
この慣習を無視して番組作りを進めた沢田隆治ディレクターの功績も大。
弱っちい時次郎が旅の中で地元の親分に向かっていったり、
弱いものが強いものに立ち向かうという姿が視聴者の共感を呼んだ。
その相手が東京の有名人が多かったことも
大阪人の反東京魂に火をつけヒットした要因の一つ。
当時は反骨精神旺盛だったかもしれんが、
今じゃ大阪なんか完全に東京のマネやもんねえ。
毎回のオープニングでは生CMが。
オリバーソース原哲男と藤田まことがミニコント。
最後は藤田まことが原哲男をどついて画面から追い出し、
「俺がこんなに強いのも、あたり前田のクラッカー」と見えを切る。
今でもちょくちょく出てくる有名なCMだ。
また、歌謡ショーというか
ミュージカル的要素もあり多くの歌手も登場。
番組は途中からカラーになったそうだが、
そのVTRは残っておらず白黒のものしかない。
ま、それでも十分楽しめるのだが
放送禁止用語かなんか知らんがカットされてるのはちょっと。
今時そんなことせんでも当時のなんとかかんとかって
頭に入れれば済むんと違うんかねえ。
すでに亡くなられた名優たちを偲ぶもよし、
まだ現役の人たちの若かりし頃を楽しむのもよし。
もっといろんな番組をDVD化してくれりゃいいのにねえ。