深作欣二39・東映映画「新・仁義なき戦い 組長最後の日」を久々に観る

1976年公開の東映映画。
主演は菅原文太、和田浩治・松原智恵子の日活コンビ。
柳の下にドジョウとばかりにシリーズがひたすら伸びたが、
さすがにこれで打ち止めとなった。
後に「仁義なき戦い」を冠した作品も複数あるが、
実質これが最後の作品と言えるだろう。

あらすじ

九州で勃発した暴力団の抗争事件。
抗争の中で悩む若衆頭の野崎(菅原文太)。

なぜなら抗争相手の中に妻・麻美(松原智恵子)の
兄・中道(和田浩治)がいたからだ。

しかし、親分の岩木(多々良純)が殺され、
野崎は子分の地井武男、尾藤イサオらを連れて報復に。

ところが、幹部の方で和解が成立。
己の保身で絵図を書くしか能がない幹部に愛想をつかした
野崎は単身復讐に向かう。

しかし、その前に中道が立ちはだかり――という話。


感想

ま、不思議な味わいの作品。
ダンプカーがひたすら大活躍し、兄妹の関係が独特。

郷鍈治演じる殺し屋ジョーがまたわけわからない。
無茶苦茶と言えば無茶苦茶なのだが、何となくわかるし面白い。

要は大阪の大組織が北九州に攻めてって
結局北九州側の組が妥協しちゃって菅原文太の組が
ただの跳ね上がりになっちゃうという展開。

一人復讐に向かう菅原文太に共感できるかどうかでだいぶ違う。

最後に行ったら相手の親分(小沢栄太郎)、
半分死にかかっとるのだが(笑)それでも撃つんかい。

で、普通このあたりで終わりそうなものなのだが、
なぜだか逮捕され連行されていくシーンが最後にある。

ここがある意味一番見どころで、
親分らが取り囲んで怒号が飛び交う中、
チンピラが菅原文太を刺す。

「ようやった!」と親分らが拍手し、
「わしがやったんや!」とチンピラが調子に乗り、
「立派や、お前はエラい!」と親分らが褒めそやす。

どんな映画や(笑)

このあきれるほどおかしなラストシーンと
ダンプカーのアクションが見どころの作品。

記事作成・ライティングに関するお問い合わせ・ご相談

コピーライター育成オンラインアカデミー

最近の投稿

テーマ別

ページトップに戻る