石井輝男監督「残酷異常虐待物語 元禄女系図」を観る

1969年公開の東映時代劇映画。
サディスティック要素満載の問題作。

出だしから土方巽一座の暗黒舞踏が全開。
その後の異常な展開を十分に予想させてくれる。

基本、物語は医師・玄達(吉田輝雄)が
まあ狂言回しと言ってしまっては何だが
こいつによって3つの話が結びついていく。

第1話がおいと(橘ますみ)の話。
第2話がおちせ(葵三津子)の話。
第3話がおみつ(尾花ミキ)の話。

おいとの話はまあありがちというか。
やくざな男に騙され、吉原送りになるおいと。

ま、何がわけわからんて裸の騎馬戦(笑)
ナンバーワン花魁のカルーセル麻紀が裸になったり
御大尽の上田吉二郎は相変わらず何言うてんかわからんし。

第1話からめちゃくちゃ。
目をとんがらしで洗う拷問ってねえ。

第2話おちせは越後屋の娘。
鞭で打たれまくる長吉(石浜朗)ってある意味貴重。
異常な状態で犯されないと興奮できないって完全に病気。

おちせに言われるまま様々な男を招き入れる長吉。
ついに黒人までやってきた。江戸時代だろ、おいおい。

第3話おみつの回は
このテの作品にはなくてはならない小池朝雄登場。

とある藩主なのだが罪のない百姓娘を
馬で引きずり回しなぶり殺しにしたり、
城内で赤い着物の腰元たちが踊ってるところに
たいまつ着けた牛数十頭を放ち、逃げ惑う腰元に弓を放つ。

めちゃくちゃ。阿鼻叫喚とはこのこと。
そりゃ女優もなり手がいないし、スタッフも逃げ出しますわ。

そんな状況でも生き残ったおみつに惚れちゃう藩主。
サディスティックに責め立てる小池朝雄。
とても刑事コロンボには思えない。

金粉塗り責めなんかもかましてみたり何でもあり。
ついには帝王切開ショーが始まる。
そりゃ子供には見せられませんで。

そんな残虐シーンのオンパレードながら
不思議と3話とも純愛のドラマだったりもする。

東映ならではのパワーに満ち溢れた本作を
ぜひご鑑賞あれ。暑い夏には向いてるかもよ。

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