1973年製作のシリーズ第19弾。
コロンボが犯人に一番同情を感じたエピソード。
ラストシーンが心に残る名作として名高い。
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あらすじ
ワイン工場経営者のエイドリアン(ドナルド・プレザンス)。
腹違いの弟リックは金遣いの荒いプレイボーイ。
親が残した財産を食いつぶしまくるリック。
一方、エイドリアンも経営者としては優秀ではなく、
ひたすらワインコレクターとしての趣味に金を使っていた。
ある日、リックが4度目の結婚をすると言い出す。
その資金のために工場を安酒で有名な酒造に売るという。
コレクターの誇りを傷つけられたエイドリアンは
激怒して電話機でリックを殴り倒す。
偽装工作は成功し、捜査にあたったコロンボは難儀。
決め手がない中、コロンボが取った手段とは――という話。
感想
タイトルが秀逸だし、自分のもっとも得意とするところが
犯行を立証してしまうという出来のいい作品。
コロンボも捜査を進めるうちに
ワインづくりの伝統とワインそのものを愛する
エイドリアンに同情を禁じえなくなっていく。
このエイドリアンのキャラクター造形が素晴らしい。
決して優秀な経営者ではないというところがミソだ。
犯行に気付いた秘書のカレンに脅迫されたりもする。
しかも面と向かって言うより匂わされる形で。
あれキツいやろねえ。
長めの作品なんだけど無駄がない。
評価の高いのもわかる気がする。
ファン投票では必ず上位に入るエピソード。
刑事コロンボを語るうえでは外せませんな。