今週もあっという間に終わり気がつけば
半月経った。まあ早いこと。
サッカーアジアカップはイラクに勝利。
しかし夕方6時からサッカー見るというのは
もうひとつピンとこないのはなんでだろ。
そんなこんなで映画「血槍無双」を観た。
あらすじと感想
東映時代劇映画全盛期のスター、
片岡千恵蔵と大川橋蔵がメインの作品。
内容はといえば忠臣蔵異聞話。
赤穂浪士四十七士の一人、杉野次房。
通称は十平次。これが大川橋蔵。
後に「銭形平次」の役をやるのは偶然か。
で、槍の使い手である俵星玄蕃。
これが片岡千恵蔵。
夜泣きそば屋に扮して吉良家の動向を
探っていた十平次が常連客となった玄蕃と
親しくなり、浅野びいきだった玄蕃が
浪士の討入りを聞いて見に行ったら
浪士の中に十平次がいて今生の別れを
交わすという逸話。
しかし、これは講釈師が創作した逸話で
玄蕃なんて人は実在しないんだなこれが。
それはさておき、この架空のサイドストーリーを
大胆に脚色したのが脚本の小国英雄。
黒澤映画脚本を支えたキーマンの人である。
どんなふうになったかというと
まず十平次は武道はまるでダメだが
武士の誇りと負けん気だけは人一倍。
玄蕃は腕はたつが生来の不器用さから
困窮の生活を送っている。
その兄を敬愛する健気な妹、花園ひろみ。
亡くなった山城新五の元嫁さんである。
十平次は討入りの際にせめて敵に一太刀でも
浴びせたいと玄蕃のもとで槍を習い始める。
玄蕃は十平次が赤穂浪士だと気づいたり
妹が十平次に恋心を抱いていると知りながら
自分の奥義を十平次に授け、吉良方の
スカウトを断り赤穂浪士の手助けをする。
太平の世にあって武芸の腕など何の役にも
立たず、わが身とともに終わりを告げようと
している槍の極意を受け継いでくれる
若者がやっと現れてくれた喜び、
しかし若者の大願が果たされた時には
その極意も途絶え、可愛い妹の悲恋に
つながるというやりきれない想い。
このあたりのシチュエーションの作り方は
さすがとしかいいようがない。うまい。
その中で貫かれる男の潔さ。
やっぱり忠臣蔵は面白い。
しかし何ですな・・・
これ「ベストキッド」にも通じるものがあるねえ。