朝日岳之助シリーズ6・姉小路祐「走る密室」を読む

1994年初刊の法廷ミステリ。朝日岳之助シリーズの第6弾にあたる。1995年に火曜サスペンス劇場でテレビドラマ化。タイトルは「顔の見えない殺人者」でテレビドラマシリーズも第6弾だった。あらすじマンションの一室で若妻が絞殺死体で発見された。被害者はタクシー運転手・速水の妻・咲子。容疑者は少年3人で、その一人は速水が捕まえてきた。少年の母親から弁護の依頼を受けた朝日。朝日はリーダー格の少年・川之江に見
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千草検事シリーズ最終作・土屋隆夫「不安な産声」を久々に読む

1991年刊行の千草検事シリーズ最終作。1997年に渡哲也主演で土曜ワイド劇場でテレビドラマ化された。あらすじ大手薬品メーカー社長・大原の家の庭で、お手伝いの恩田糸子が何者かに強姦され首を絞められ殺された。容疑者として浮上したのは医大の主任教授・久保。日本産婦人科学会常任理事で地位も名誉もある久保がなぜこのような犯行に及んだのか。アリバイがあって殺害動機もなく証拠もない。しかし久保は犯行を認めて譲
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土曜ワイド劇場原作・仁木悦子「灯らない窓」を読む

1974年出版の長編ミステリ。1979年に土曜ワイド劇場枠でドラマ化。「危険な夫婦 マイホーム殺人事件」のタイトルで放送された。出演は愛川欽也、音無美紀子、結城しのぶ、仲谷昇、織本順吉など。あらすじ科学雑誌を発行する会社に勤務する篠田久は、妻・睦子、長男・進、長女・直子、次男・護と幸せに暮らしていた。ところが、大規模団地に暮らすこの家族に突如不幸が訪れる。睦子が殺人事件の容疑者として逮捕されたのだ
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土曜ワイド劇場原作・天藤真「死角に消えた殺人者」を読む

1976年出版の長編本格ミステリ。1982年に土曜ワイド劇場枠でテレビドラマ化。香山美子、川津祐介、火野正平、畑中葉子などが出演。あらすじ銚子の海に落ちた車から男女4人の遺体が発見された。現場の状況から殺人事件と推定する捜査陣。ところが、被害者同士には何の繋がりもない。犯行の動機さえ掴むことができず、捜査は難航。たった一人の肉親の母を失った令子は真相の究明に乗り出す。だが、その行く手にはいくつもの
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ドラマ原作・笹沢左保「人喰い」を読む

1960年刊行の長編ミステリ。第14回日本推理作家協会賞受賞作。直木賞候補にもなった。1961,1970,1985年と3回テレビドラマ化されている。あらすじ本多社長のワンマン経営に反発し、泥沼化した「本多銃砲火薬店」の労働争議。経営陣の肝入りによる第二組合が作られ、ますます熾烈になる中、社長の一人息子・昭一と恋愛中の第一組合に属する花城由紀子が突然失踪。失踪から二日後、山梨県の昇仙峡で昭一の遺体は
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ドラマ原作・夏樹静子「黒白の旅路」を読む

1975年初版の長編ミステリ。1983、2006年にテレビドラマ化されている。あらすじ女子大生・立夏子はバイトしているバーで出会った中小企業社長・朝永に心中を持ちかけられる。虚無的な気持ちになっていた立夏子は婿養子に入ったものの先妻を無くし、今は肩身の狭い思いをして倒産寸前だという朝永に同情して一緒に伊豆の山中に向かう。睡眠薬心中を図ったものの、立夏子は蘇生。ところが、傍らの男はナイフで刺殺されて
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土曜ワイド劇場原作・笹沢左保「裸の家」を読む

1980年刊行の長編本格ミステリ。1986年に土曜ワイド劇場枠でドラマ化。タイトルは「裸の家族」。もともと原作も単行本化した時はそのタイトルだった。主演は大空真弓。江原真二郎、長門裕之、高橋ひとみ、宮下順子、遠藤義徳などが出演。あらすじ次男・士郎の家庭内暴力に悩む妻・令子。しかし、夫・将一は批評するだけで向き合おうとせず、長男・大助は趣味の飛行機に熱中して我関せず、長女・エミは医師との不倫に夢中で
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乃南アサのデビュー作「幸福な朝食」を読む

1988年第1回日本推理サスペンス大賞優秀作受賞作品。同年、火曜サスペンス劇場枠でテレビドラマ化。主演は浅野ゆう子。渡辺典子、五十嵐いづみ、伊原剛志などが出演。あらすじ美貌に恵まれ幼い頃から芸能人を志していた志穂子。ところが高校生の時、たまたま自分にそっくりなアイドル歌手・マリ子がデビューして大人気に。あてが外れたものの自分だってやれると思った志穂子は迷わず東京に。しかし、いくら努力しても先に世に
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山村美紗短編集「殺意のまつり」を読む

1976年発刊の本格ミステリ短編集。表題作のほか、「残酷な旅路」「恐怖の賀状」「五〇パーセントの幸福」「黒枠の写真」「死者の掌」「孤独な証言」の計7編を収録。あらすじと感想「残酷な旅路」年の離れた社長・西園と結婚した若い女性・亜沙子が、夫の倹約ぶりに辟易しているうちに比較的年の近い西園の弟・達也と浮気旅行に。ところが、帰ってきてみるとトランクが間違われていて、それが原因で謎の女性に脅迫されてしまう
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乱歩賞作家・斎藤栄「赤富士殺人事件」を読む

1972年出版の短編集。表題作のほか、「梵鐘の犯罪」「三人のミス・ミナト」「夜の炎」「市長の似顔絵」「三つの悪い芽」「猿とマリファナ」の計7編を収録。あらすじ「赤富士殺人事件」は推理作家の私が、画伯に会いに行ったところ、刺殺死体となった画伯を発見。アトリエにあった制作中の大作はずたずたに引き裂かれていた。職業柄、事件に首を突っ込んだ私は画伯夫妻にそれぞれ愛人がいたことを掴む。両者とも鉄壁のアリバイ
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