西村京太郎113「寝台特急『はやぶさ』の女」を読む

1986年初出の作品。
1987年に「金曜女のドラマスペシャル」で2004年にテレ東でテレビドラマ化。

あらすじ

カメラマンの古賀は東京から熊本・西鹿児島へ向かう
寝台特急「はやぶさ」の中で、黒のドレスが似合う女と出会う。

シャッターを切った時睨まれたので、お詫びのしるしと思い飲み物を差し入れる。

女は断って立ちあがったが急に苦しみ出す。
女を介抱した古賀だったが、大阪府警に緊急逮捕される。

何が何だかわからない古賀だったが、刑事が言うには女は古賀に毒を飲まされたというのだ。
しかも飲んでいないはずのビールの蓋は空いていて、中からは毒物が検出される。

十津川は中央新聞社会部のデスク、田口から友人の古賀の逮捕について協力を求められる。

動ける範囲で調べてみる十津川。
女は大企業大原鉄鋼の企画部長原口の元秘書・小田あかりと判明。

管轄外なのでそれ以上のことはできない状況だったが企画課長が毒殺され、
さらには原口の専用運転手が銃殺と大原鉄鋼がらみの連続殺人事件が巻き起こる。

十津川達は捜査に乗り出すが、あかりの昔の恋人までが絞殺される。

犯人の目的と動機が掴めず焦る十津川達。
小田あかりはなぜ嘘の証言をしたのか?
そして犯行の裏に隠された悲劇、真犯人はいったい誰か?――という話。


感想

典型的な「巻き込まれ型」サスペンス。
もっとも巻き込まれた本人が捜査するわけではないが。

最初の映像化は小野寺昭が十津川警部。昔はよく再放送していたような。

「クイズダービー」斎藤慶子、「貫八先生」川谷拓三、
角さん」横内正、「大麻で逮捕」高樹沙耶、
「ざんがしょう(セーラー服反逆同盟の先生役の口癖)」竹中直人、
「最も危険な遊戯」田島令子、「悪霊島」鹿賀丈史が出てた。

2度目は小田あかりが川島なお美、
古賀が尾見としのり。なんとなく映像が目に浮かぶ。

他に三原じゅん子、若林豪。
古賀は仮出所中で亀井の高校の後輩という設定になっている。

まあそうした方がスムーズに行くわな。
なんで土曜ワイドと月曜ドラマで映像化していないのか不思議。

いい原作なんだけどねえ。好みの一冊。

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