1985年のトラベルミステリー。
舞台は好きなJRローカル線第一位に選ばれたこともある福島県の只見線。
なぜだかテレビドラマ化はなし。
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あらすじ
上越線の小出から会津若松を走る只見線。
急行「奥只見」は浦佐駅から出発するがその浦佐で殺人事件が発生。
一方、会津若松の鶴ヶ城でも殺人が。
さらに浦佐と会津若松の間の奥只見郷でも男の水死体があがった。
1つの路線で立て続けに起きた殺人事件。
地元警察との軋轢を乗り越えて十津川警部達が辿りついた真実とは?――という話。
感想
トリックに使われる急行「奥只見」はすでにない。
2つの殺人にはある共通点が見つかるが最初の殺人にはない。
これの解明はイマイチかなと思うが
被害者の所持品に共通していた
あるお菓子の謎を解くところは
思わず「なるほど!」と思わせる素晴らしさ。
後半になるとだんだん謎の方向性が
違ってくるのだが当時より現在の方が
殺人の動機に関する事態は深刻かも。
さりげなく現代的なものを先取りして
物語にからませてるところはさすがと思う。
読みやすさと謎解きの面白さ、犯人探しなどがうまくミックスされている作品。