2010年初出の作品。映像化はまだなし。
トラベルミステリー?と言っていいのかどうか。
Auto Amazon Links: プロダクトが見つかりません。
あらすじ
富士山の絶景を楽しめる「フジサン特急」。
その電車に乗ったカップルが帰りは女性1人という謎の行動。
消えた男はそのまま失踪。
彼は「日本ミステリーの会」という
サークルの活動で青木ヶ原樹海を調べに行ったらしいがメンバーは否定。
そして1人のメンバーが殺害される。
犯人の動機は何か。十津川警部の推理が冴える――という話。
感想
青木ヶ原樹海といえば自殺の名所。
入ったら磁力の関係で二度と出てこれないという都市伝説があるぐらいだ。
松本清張の「波の塔」で有名。
うちのオカンなどは大好きな作品。自分はちっともピンと来んが。
さて本作の話。
犯人は誰だ?的な部分はそこそこ面白い。
ただ特に捻りはない。
で、初刊本の著者のことば曰く男は女に対して昔から理想主義者。
女は男に対してリアリスト。
そこから生まれる悲劇は永久に続くだろう。
そうした部分を下敷きに
男と女の思い込みの違いが生んだ殺人事件を描いたようだ。
読んでみるとある意味それを逆手にとってるのだが。
エンディングなんかはリアル。
はかないなあというか、こういうもんだよねえって感じ。
しかし「フジサン特急」ってのは一度ぐらい乗ってみたいもんだ。