黒武洋「そして粛清の扉を」を久々に読む

第1回ホラーサスペンス大賞受賞作品。
このコンクール自体はもうないけど。

黒武さんは自分がシナリオを勉強しようかという頃
NHK創作テレビドラマで大賞を受賞していたので名前を凄く覚えていた。

そしたらなんと第1回ホラーサスペンス大賞を受賞したのでまたびっくり。
脚本家らしいエンターテインメント感ばりばりの本作のインパクトは大きかった。

あらすじ

卒業式を翌日に控えた高校で、突如起こる学校ジャック。
犯人は普段目立たない中年女教師。
生徒を人質に取る彼女に振り回される捜査陣とマスコミ。
大混乱の中、犠牲者が次々と――という話。


感想

久々に読んでもやっぱり面白い。
当時「バトル・ロワイヤル」っぽいとか言われたが
今だったら「告白」っぽいとか言われるのだろうか。

てことは今の時代の方が映像化に向いてるのかも。

主人公なんて「女チャールズ・ブロンソン」みたいなもんだし。
スピード感とエンターテインメント性、問題意識が素晴らしい。
やっぱりここまで突き抜けないと1位になれんのかねえとあらためて思った。

タイトルもかっこいいし(もっとも応募時は「ヘリウム24」だった)。

2013年に「手のひらに爆弾を」刊行以来、作品はなし。

最新作書いてほしいなあ。


追記

1月から日テレ系で始まった連続テレビドラマ
「3年A組―今から皆さんは、人質です―」が良く似ているとの話。

ま、どうでしょうねえ、設定が似てるから全部一緒というものでもないし。
そもそも先行作品は全部チェックしてるでしょうし。

安易にパクリという言葉を使うのはどうかと。
重箱の隅をつつくようなことをするより、観て楽しめばいいのでは。

「○○っぽい」ぐらいでええやないの。

何かに似てないものを探すのは難しいし、
完全オリジナルなんてものは存在せんのだから。

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