1980年刊行の長編本格ミステリ。
1986年に土曜ワイド劇場枠でドラマ化。
タイトルは「裸の家族」。もともと原作も単行本化した時はそのタイトルだった。
主演は大空真弓。江原真二郎、長門裕之、高橋ひとみ、宮下順子、遠藤義徳などが出演。
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あらすじ
次男・士郎の家庭内暴力に悩む妻・令子。
しかし、夫・将一は批評するだけで向き合おうとせず、
長男・大助は趣味の飛行機に熱中して我関せず、
長女・エミは医師との不倫に夢中でそれどころではない。
家庭内四面楚歌の中、令子は近所の主婦・晶代に誘われ、
新興宗教・十二支教団に通い始める。
崩壊寸前の八木沢家だが、晶代が殺害され
その容疑者として家出していた士郎が浮かび上がった。
とまどいながら家族は事件に向き合うことに――という話。
感想
なんやかんやで設定が上手い。
否応なしに事件に巻き込まれていき、
家族それぞれの立場から真相究明に動き出していく。
ある意味、一番影が薄いのは士郎だ。
暗号あり、アリバイ崩しありの本格ミステリでもある。
メイントリックは著者お得意の
A地点で殺されたと思ったらB地点でって話だが、
そこに工夫が施されている点も見逃せない。
心理トリックを被せているというか。
ドラマは観てないから何とも言えないけど、どういう配役なんだろ。
大空真弓が令子、江原真二郎が将一、
高橋ひとみがエミ、遠藤義徳が士郎、
宮下順子が晶代、長門裕之がたぶん刑事なんだろうな。
大助はおらんかも。わからんけど。
なかなか観る機会はないけど、一度比べてみたいねえ。