1989年刊行の長編本格ミステリ。
吉敷刑事シリーズ第9弾にあたる。
2008年にTBSでテレビドラマ化されている。
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あらすじ
ある夜、吉敷刑事は酒場で一人の男と知り合った。
その男、小瀬川杜夫は京都在住のサラリーマン。
東京に出張中で、自分の境遇と妻の話をグチグチ聞かされうんざりする吉敷。
しかし、三重県警からきた捜査依頼にびっくり。
二見浦の夫婦岩で発見された首つり死体の所持品から小瀬川の名刺が出てきたのだ。
小心者にしか見えなかった小瀬川が殺人事件に関連しているのか。
吉敷刑事は事件の謎に否応なしに巻き込まれていくのだが――という話。
感想
結構好みの分かれそうな話。
まず吉敷刑事は最初と最後しか出てこない。
まあこういう形式もありっちゃありだが、
読んでいくうちに「へ?」と感じる人がいても不思議ではない。
主人公はある主婦で、ほとんどは彼女の視点で進む。
女性の社会的歴史ってとこは描けていてよくわかるなあと。
そのあたり、ドラマではどう消化しているのかは興味がある。
なかなか二重人格の話ってのは難しいですな。