1967年初版の長編本格ミステリ。
前年に「殺人の棋譜」で乱歩賞を受賞した著者の第2作目にあたる。
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あらすじ
横浜で起きた殺人事件。
被害者は未成年で定職を持たない青年、岡弘。
弘の父、一夫は肝臓がんで入院しており余命幾ばくも無い。
一夫は先祖代々の田畑を守り、農協役員として生きてきた。
弘が亡くなったことで、風前の灯状態の一夫が死去すれば莫大な土地が遺され、
おりからのニュータウン開発による地価高騰で二束三文の土地が何億に化けると見られていた。
捜査に当たった田所部長刑事は、後妻・久子、久子の兄・寺門、
一夫の弟・京二郎をマークする。
地道な捜査の結果、一番怪しいのは京二郎。
しかし、京二郎のアリバイを崩すたびに新しいアリバイが出現。
とうとうそれが4つ目になった時、完全無欠の鉄壁なものに。
田所を中心とする捜査陣はいかにしてこのアリバイを崩すことができるのか――という話。
感想
とにかく面白い。
1つアリバイが打ち破られるたびに「実は・・・」と次のアリバイが出てくる。
しかもだんだん難解になっていくという面白さが最高。
ドラマ化なってないんかなと思ったら、
なんと昔観て面白かったな~と思ってたドラマの原作だった(笑)
1991年の火曜サスペンス劇場。
タイトルが「不在証明」だったから気づかんかった。
出演は小林稔侍、伊原剛志など。観た火サスの中なら上位に入る出来栄え。
昔ビデオで録画してDVDにまとめたんだけど、どこに行ったのやら。
探してみよ。こういうのやりたいなあ。