1994年出版の光文社文庫版。
表題作のほか、「淫らな骨」「加えて、消した」「情事の背景」
「淫らな証人」「正当防衛」「ゆがんだ絵」「肌の告白」の計8編を収録。
Auto Amazon Links: プロダクトが見つかりません。
あらすじと感想
8作中5作がテレビドラマ化されている。
刑事の日誌風な感じが興味を引く。
主任の突然の死に隠された意外な真実を暴いていくもの。
一つの軽犯罪から殺人事件に至る動機の立て方が見事。
主任の哀愁とそれを理解する刑事の男の絆が印象的。
このあたりがドラマでどう描かれているかがポイント。
1994年に火サスでテレビドラマ化。
出演は松村雄基、佳那晃子、中村嘉葎雄、馬渕晴子など。
死んだ妻の遺書に隠された真実の話。
一つの真実が明らかになり、そのまた裏があるところがいい。
ラストもいろいろな情感が込められている感じが素敵。
こちらは1999年に火サスでテレビドラマ化。
タイトルは「ひとことの罪」。
出演は国生さゆり、宅麻伸、石野真子、松村雄基など。
新聞社にあった投書がきっかけで事件の真相が暴かれていくもの。
投書の使い方がポイントで、目の付け所がさすがという感じ。
1992年に火サスでテレビドラマ化。
出演は有森也実、山下真司、春風亭小朝、桂木文など。
観てないけど何となく想像はつく(笑)
13歳の少女殺人事件を巡る話。
どんでん返しと更なる犯罪を予感させるラストが見事。
短編は終わり方をどう印象的にするかが大事だがお手本のような作品。
これまた1999年に火サスでテレビドラマ化。
出演は伊藤蘭、嶋田久作、北村総一朗、高瀬春奈など。
タイトルは「淫らなやつら」。大枠は一緒だけど設定は結構違うみたい。
家で暴漢に襲われた人妻が――という話。
正当防衛か過剰防衛か、はたまた計画的なものかってとこだが、
義弟の推理とラストへの過程、余韻が何とも言えない雰囲気があっていい。
1995年に火サスでテレビドラマ化。
出演は若尾文子、またまた松村雄基、香坂みゆき、長門裕之など。
これはメンツ的にも一度観てみたいですな。
ドラマになってないのは意外。
知らんだけかもしれんけど。
2時間よりは1時間の方が向いてるからかな。
なんやかんや言うてもやっぱり上手い。
目標にしているお方の一人である。