電車に乗っている間はヘビメタを聞きながら読書。
昨日今日で内田康夫「死線上のアリア」を読んだ。
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あらすじと感想
内田康夫さんといえば浅見光彦シリーズ。
いろんな役者さんが演じているが、
やっぱり最初の火曜サスペンス劇場でやった
水谷豊が一番じゃないかなあ。
まだ今の相棒みたいな感じでは全然ない時代。
刑事貴族の頃かな。好評だったんだけど突如終了。
理由は確かエナメル靴を履くのが
イメージと違うという話だった気がする。
ドラマにはいろいろと裏がある。
火サスの前にも映像化になった浅見光彦はあったと思うけど
主人公にしたのはたぶんそこから。
「後鳥羽上皇殺人事件」(だったかな)を
ザ・サスペンスでやった時は主人公ではなかった。
スゲー前に再放送で観たけど。
その時はトミーとマツのトミー、国広富之だった。
正直、浅見光彦のキャラは好きではない。
ああいうなんかボンボンみたいなのは
貧乏人からすると生理的にいらつくものがある。
でも観ちゃうけど。
長編が多いイメージの内田康夫さんであるが、
今回読んだのは珍しい短編集。
本人も短編は苦手と考えているらしい。
そうはいってもやっぱりうまい。
収録されている「優しい殺人者」「死あわせなカップル」
「碓氷峠殺人事件」は、後に土曜ワイド劇場で
ホンジャマカの石塚英彦さんが主演の福原警部シリーズである。
碓氷峠の話などは昔時代劇を書く時に行ったことがあるので、
峠の釜めしの話など懐かしく読めた。
「交換殺人」「飼う女」はなかなか官能小説的であり、
長編では出てこない作風である。
短い枚数の中で密度が濃く、
こんなの書けるのに苦手というのはもったいない気がする。
表題作「死線上のアリア」はバッハの「G線上のアリア」のもじりだが、
作品の内容ともかみ合った秀逸なタイトルだ。
やっぱりプロになるといろいろな枚数で書けないといけないので、
こういった短編集から学んでいきたいと思う。