1977年初版の対談集。
メンバーは佐野洋、五木寛之、井上ひさし、筒井康隆。
いずれも時代を作ったお方達ばかり。
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佐野洋との対談は「小説推理」昭和51年6・7月号から。
推理小説こそ文章が大切というところが深い。
面白いのは本人は「点と線」を書いてる時、嫌でしょうがなかったらしい(笑)
どちらかといえば同時期書いていた「眼の壁」の方に気持ちがいっていたそうだ。
作ってもいいこと、いけないことなんてのは今日でも同じだねえ。
五木寛之との対談は「小説推理」昭和51年11・12月号。
これが結構面白い。視聴率の話から坪内逍遥、映画「大統領の陰謀」の話もある。
果ては天安門事件というのも出てくるのだが、
一般的なイメージは1989年のものだからこの時にもあったのね。
どんな事件だったか一度調べてみたい。
さらには鉱山廃止エネルギー政策と防衛政策の関連。
ここが一番面白い。ていうか五木寛之そんなこと考えてたんだなあ。
書けよそういうの。一度会ったことあるけど。
予想したより華奢というか小さかったの覚えてる。
高校時代に「青春の門」読んでたから、うわーって感動したね、やっぱり。
そういや「青春の門」全部授業中に読んだんだよな(笑)
事実と虚構の出し方、プロレタリア文学の新しい見方など参考になる話が満載。
井上ひさしとの対談は「小説推理」昭和52年2・3月号。
オーストラリアと日本の意外な関係が興味深い。
しかし、DV男と女性書くのが苦手という作家の対談はなかなか(笑)
そこにカトリックの話が絡んでくるから輪をかけてなかなか(笑)
ラストの処女作の頃なんてのはなるほどなあと感じるところがある。
筒井康隆との対談は「カッパまがじん」昭和52年1月号。
天城越えの発想が留置所での経験から生まれたとは知らなんだ。
SFの話から作家の孤独論までこれも貴重なお話が満載。
まあしかし、皆さん個性的な方たちというのをいまさらながら知りますな。