1981年出版のノンシリーズ。
タイトル通り原子力船が姿を消すという、
スケールの大きなサスペンス。
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あらすじ
原子力船むつ開発事業団の秘書室長・藤木。
反対派が押し寄せる佐世保の地で、
友人の一等航海士・浅井が乗り込む原子力船むつの
出港を見送りホッとする。
ところが、順調に航海中だったはずの「むつ」が
新潟沖からの無線を最後に消息を絶ってしまう。
やがて、尖閣湾沖で大量の魚の死骸が発見される。
ひょっとすると海が放射能に汚染されてしまったのか?
その頃、釣りの取材で佐渡に来た週刊誌記者の純子と
カメラマンの原だったが街の異様な状況に気付く。
突然、休暇を指令された藤木は真相を追うため佐渡に。
そこで純子たちと知り合い、情報交換をするが
事件は日本海からアラブ海へと意外な展開を見せ始める――という話。
感想
面白いんだけど粗いと言えば粗いような。
特にいやいや、それはないだろという箇所がある。
何かといえば原の撮影した魚の死骸などのフィルムを
こともあろうに地元のDP屋に出すなんて。
しかもその写真の行方はその後一切出てこない。
どっか飛ばしたかなと思い、ページをバックしたぐらいだ。
さらに原は東京に戻り、福岡で謎の死を遂げてしまうのだ!
だったら地元で出さんととっとと東京で現像せんかい。
週刊誌記者である純子が特ダネ考えるなら、
何よりもその写真が大事であるはずなのに。
藤木の視点で行くのか、純子の方なのか配分も微妙。
面白いんだけど、なんか消化不良でもったいない作品。