1986年出版の本格ミステリ。
デビュー作の「放課後」⇒「卒業」に続く第3弾。
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あらすじ
大学三年生の原菜穂子。
彼女は一年前に自殺した兄・公一の死に疑問を抱いていた。
公一は一年前の冬、信州白馬のペンションで謎の自殺。
しかし、公一は「マリア様はいつ帰るのか?」という
謎の手紙を菜穂子に送っていた。
菜穂子は友人の沢村真琴とともに
ペンション「まざあ・ぐうす」を訪れる。
偶然にもそこには公一の死に居合わせたすべての人間がいた。
慎重に公一の死について調べだす菜穂子と真琴。
すると、公一の死よりさらに一年前、
奇妙な事故死を遂げていた男がいたことが判明。
さらに一人の男が事故死に見せかけて殺された――。
犯人は誰なのか? そして公一の残した手紙の意味は?
暗号と密室トリックが解かれた時、浮上した犯人は――という話。
感想
「放課後」「卒業」と続いた長編学園ミステリから
一転して山荘で起こる(起きた)本格ミステリ作品の本作。
個人的には乱歩賞受賞後の短編「小さな故意の物語」が好き。
ああいう話を書きたい。ドラマになった時はひどかったけど。
それはさておき、本作は密室トリックと暗号がメイン。
昔は東野圭吾もこういうの書いてたのよね、たくさん。
面白いんだけど、キャラクターの魅力に欠けるのかな。
ストーリー展開はさすがやなあと思うんだけど。
ラストのもやもや感もどうなんかなあと。
ま、書くことで成長していくもんなのよね、作家って。