1958年公開の松竹映画。
監督・大庭秀雄、主演・佐田啓二という「君の名は」コンビ。
手形のパクリ詐欺という経済犯罪を扱ったところが新しかった。
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あらすじ
昭和産業の会計課長が手形のパクリ詐欺にひっかかってしまい自殺。
事の詳細を綴った遺書を受け取った中井貴一のおとっつあん佐田啓二は
上司の無念を晴らすべく犯人を追い始める。
事件を追ううちに金融業者の社長秘書に恋をし
友人の新聞記者の協力を得ながら真相に近づいていくが
怪しいと思われる人物が次々と殺されていき、そして――という話。
感想
うさんくさい人間のメンバーが濃い。
渡辺文雄、多々良純、西村晃。ことごとく殺される。
また東京、名古屋、伊勢、上諏訪など当時の風景が見えるのもいい。
原作では課長が詐欺にひっかかる過程がやたら長いのだが
映画ではスコーンとカットし遺書で説明するとこがうまい。
このあたりが小説と映画の見せ方の違いですな。
朝丘雪路の役は原作にはない映画オリジナル。
クライマックスの硫酸風呂はなかなか怖い。
ミステリというよりゃハードボイルドに近いかもね。