1966年イタリア・アルジェリア合作映画。
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あらすじと感想
アルジェリアといえば現日本代表のハリルホジッチがサッカー代表を率いたことや
古くは流行歌「カスバの女」の舞台ということぐらいしか日本人にとってはなじみがない。
最近では人質事件で少し話題になったが。
フランスが植民地支配を続けてきた国なんて事は
よほど興味がある人でないと知らないわけだが
その流血の独立運動史を描いた映画がこの「アルジェの戦い」だ。
物語は1957年、民族解放戦線(FLN)の
最後のリーダーであるアリがフランス軍に追い詰められるところから始まっていく。
そこから回想に入っていくわけだが
この流血の歴史がまさに「目には目を」状態。
地元警察とFLNの報復合戦は治まらず、ついにフランス軍介入の事態に。
このフランス軍には元レジスタンスや
強制収容所帰りの人もおったわけだが立場変わればやることは同じ。
水責めもすれば火あぶりもするわでナチスとやることはそう変わらない。
人間なんてええかげんなもんだ。
次第にFLNは追い詰められアリもダイナマイトで爆殺される。
治安は安定したように思えたが
その行為を見ていたアルジェリア人は治まらなかった。
1960年に民衆は蜂起し2年間の戦いの後、独立国家アルジェリアは誕生する。
そう、映画はこの2年間の戦いではない。
そこに至るまでの序章が描かれているだけだ。
そのあたりが不満と言えば不満なのだが
中立的視点というのは本来そういうものなのかもしれない。
現地の素人俳優を大量に起用し
ニュース映像を一切使用せず再現に努めた
ドキュメンタリータッチぶりは今でも多くの人達に強い影響を残している。
しかし、世の中はなかなか平和にならないものだ。