1953年のフランス映画。
アンリ=ジョルジュ・クルーゾー監督、イヴ・モンタン主演。
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あらすじ
南米の町ラス・ピエドラス。
ここは世界中から先の見えない連中が集まってくる場所。
マリオ(モンタン)はパリに戻る日を夢見ているが仕事も金もない。
やることといえば酒場の女にたかることぐらい。
そんなマリオに転機が。
町にやってきたジョー、同居人のルイジ、
もう1人とともにニトロ運搬の仕事をやることに。
場所は500キロ先の油田。
消火にニトログリセリンを使用するため、
報酬は2000ドルといい値だが、トラックの荷台に緩衝材はない。
わずかな衝撃で大爆発。
アリ地獄のような暑さと先の見えない貧しさから脱出するために
マリオ達は恐怖と取引し命がけの仕事に挑むのだが――という話。
感想
第6回カンヌグランプリ受賞の本作。
話はいたってシンプルなのだが
トラックにニトロを積んで発車するまで1時間も映画は進んでいる。
現代の観客からすれば少々たるい展開かもしれないが
それもこれも何で命がけで彼らはこの仕事に臨むのか、
ということが理解されなければ作品が成立しない。
にしても「とっとと行け!」とか思ってしまうのだが。
街にやってきたジョーの粋な姿に
当初魅せられるマリオだがトラックが発車してからは立場逆転。
ジョーのだらしなさ全開である。
ジョーと名のつくキャラで一番情けないかも。
それをいたぶるマリオの姿はもはやSMの世界。
オメー達はホモか。実際そう見えなくもない。
有名なカットである油まみれの2人は
クライマックスの方でやってくる。
そしてラストは……ぜひ観て確認していただきたい。