1971年制作のテレビ大型時代劇。全52回。
テレビ版オールスター作品ともいえる豪華な面々。
Auto Amazon Links: プロダクトが見つかりません。
あらすじと感想
主な配役は次の通り。
大石内蔵助→三船敏郎。言わずと知れた「世界のミフネ」
浅野内匠頭→尾上菊之助。妻は緋牡丹のお竜、娘はベルリン国際映画祭最優秀女優賞。
大石りく→司葉子。息子の嫁はん元Wink。
瑤泉院→佐久間良子。実は書道がめちゃ上手い。
堀部安兵衛→渡哲也。趣味は焚火。
吉田忠左衛門→中村伸郎。文学座創立メンバー。
前原伊助→若林豪。決して狩矢警部ではない。
吉良上野介→市川中車、市川小大夫。急死の為、めちゃ後半になって代役。
千坂兵部→丹波哲郎。さすがの貫禄。霊界から本人を呼び寄せたかは定かでない。
小林平八郎→芦田伸介。ハミングは聞こえない。
清水一学→天知茂。眉間にしわは欠かせない。
柳沢吉保→神山繁。ある意味ここでもガードマン。
小雪→北川美佳。娘にしっかり血は受け継がれているような。
その他いろいろ出演しているがなんとまあ豪華なものである。
主要人物からチョイ役に至るまで当時のスターそろい踏み。
大石内蔵助のキャラは三船敏郎に合うように
なっているので演技どうこうというより迫力満点。
実際の内蔵助は小柄だったようであるが、
そんなもん史実通りやってたら様にならんわな。
師匠によく教えられたが、
ドラマ作りは大きい嘘はいいが細かい嘘はついてはいけない。
参謀格の吉田忠左衛門役の中村伸郎がいい味。
実際この人は内蔵助より大柄だったらしいが。
脱盟する高田郡兵衛らの描き方がすべては仇討を成功させるための
やむにやまれぬところから発したものとする描き方に特徴がある。
(例えば高田の場合は柳沢の策略)
まあ実際この人達は仇討に失敗した際の
2番隊だったという説もあるが。
堀部安兵衛と清水一学が義兄弟の契りを交わすとか、
このあたりのドラマ作りが1話1話見所がある。
契りを交わしながら一学の妻の父親の命を救うために、
安兵衛が一学を吉良邸に送るシーンは名シーン。
天野屋利兵衛の中村翫右衛門は流石の名演技。
息子の梅之助も町奉行役で登場。もう金さんはやってたのかな。
内蔵助、千坂兵部、柳沢の知恵比べ的な構図も面白い。
一種の政治ドラマ的要素もある。
ドラマ作りに困った時は忠臣蔵を観ろと
昔師匠に教えられたがなるほどその通り。
大河ドラマなんか比べ物にならない
フルオーケストラの音楽、豪華出演陣が存分に楽しめる本作。
忠臣蔵好きなら絶対観ておかなきゃいけない作品と言える。