1995年火曜サスペンス劇場枠にて放送。
原作は松本清張の同名短編ミステリ。
主演は役所広司。内藤剛志、佳那晃子、石丸謙二郎などが出演。
あらすじ
不忍池のほとりでテレクラ嬢が殺害された。
被害者は自分の似顔絵を持っていた。
5年前、大学を退官した法医学者・鳥沢(役所広司)は
ある日、なじみのバーでホステスが似顔絵を持っていたのを見て
36年前にある出来事で美術界を追放された彫刻家・新井(内藤剛志)を思い出す。
36年前、法隆寺で鳥沢が仏像を鑑賞している時、
声をかけてきたのが新井だった。
その後、新井の作品が受賞したのを知った鳥沢は
作品「微笑」を見に行き新井にお祝いを述べる。
しかし、会場にいた保険調査員・島上(石丸謙二郎)から妙な話を聞く。
彫刻の女性とよく似た女性・添子(佳那晃子)が最近亡くなったというのだ。
過去に事件の真相を突き止めた鳥沢は、
今また新井に向き合うことになるのだが――という話。
感想
現在⇒過去⇒現在という構成。
内容的には戦後50年ということもあって、
添子の生活に象徴されるものを盛り込んだのではないかと推測される。
まあそれもパターンちゃパターンな気もするが。
別に米軍のオンリーだった女性ばかりじゃなかろうに。
要は新井は添子を殺害したわけではないのだが、
デスマスクを取って出品したのが問題視され追放の憂き目に。
しかし、今度は新井の似顔絵によって
難航していたテレクラ嬢殺害事件は解決に導かれる。
ストーリーはそれなりに納得がいくのだが、
いまいち鳥沢に魅力が欠けている気がせんでもない。
お前は結局なんやねん、みたいな。
まあその淡々さがいいっちゃいいわけだが、
観る人によって好みが分かれる作品かもしれんねえ。