萩原健一・岸恵子主演映画「約束」を久々に観る

1972年公開の松竹映画。
監督は斎藤耕一、脚本は石森史郎。シナリオ集読んだなあ。
主演は萩原健一&岸恵子。南美江、殿山泰司、中山仁、三國連太郎などが出演。

あらすじ

酒乱のDV夫を殺害した罪で服役した松宮蛍子(岸恵子)。
懲役を終えた彼女は、約束した公園である男を待っていた。

2年前、模範囚だった蛍子は
母の墓参りと同房の女囚から夫への手紙を届けるために
監視官(南美江)付きではあったが特別に外出を許可された。

蛍子は故郷へ向かう列車の中で、
気軽に話しかけてくる中原朗(萩原健一)と出会った。

最初は無視していた蛍子だが、
朗の熱意に負けて翌日の待ち合わせ場所と時間を決める。

だが翌日、朗は時間通りに来なかった。
刑務所に戻る夜行列車に乗る直前に朗が姿を現し、再び一緒に――という展開。


感想

30年ぶりぐらいに観たような。
高校生の時より今観た方がピンと来るね。
コートで手を隠して繋ぐってとこが好きなんだな。
最後のラーメンのところも好きだし。

見せ方のうまさというか。
『旅の重さ』『津軽じょんがら節』とかこの後あるけど
斎藤耕一監督の一番いい時なんじゃないかなあ。

この一年前が松本清張『内海の輪』だし。
もともとカメラマンなんだよな、確か。
そういうとこが活かされているのかも。

『宇宙戦艦ヤマト』宮川泰さんの音楽も耳に残ってたし。
今聴くとフランシス・レイ×ヘンリー・マンシーニかいなという気もするが(笑)
よければいいのだ、何でも。

萩原健一さんがスタッフで行って結果出演したのってこれだったような。
萩原健一&岸恵子&三國連太郎は3年後『雨のアムステルダム』でも共演。
その時の役名は「明るい」って書く明だったと思うけど。
監督も脚本も違うけど、意識して付けたんなら面白いですな。

海岸線を走る列車、海辺の町の風景が印象的。
これが山の中だったら、全く印象が変わるわけで。
風景もドラマを作る上で欠かせないということを教えてくれる。

シンプルな話だからこそ、見せ方が難しい。
よく蛍子が朗が逮捕されてることを知らずに待ち続けているって言うんだけど、
それは違うんじゃないかなあと思う。

なぜかというとシャツに血がついているの見ているからね。
おそらく逮捕されているけれども、
それでも少ない可能性を信じて約束の場所で待つ。
そこがいいとこなんじゃないかと思うけどね。

そういや久々に観て気づいたけど、
刑務所のところで名前言ったあとの朗の後ろに人が動いているなあ。
あれって刑事なんかね。今度シナリオと比べてみよ。

いろんなことを教えてくれると同時に
映画館で観たいと思わせてくれる作品の一つ。

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