松本清張原作「波の塔」(2006年テレビドラマ版)を観る

2006年12月27日TBS系列で放送。
映画で1回、テレビドラマで8回映像化の松本清張の人気作品。

1959年から「女性自身」で1年間連載。
人妻と青年検事のラブロマンス。

青木ヶ原樹海を自殺の名所にした作品でもある。

いろんな組み合わせで映像化されてる作品だが
今回は麻生祐未と小泉孝太郎。
2006年当時ならそんなもんかね。

映画で青年検事小野木役を演じた
津川雅彦が今回は敵役。
46年経ってても役者やってるとこがすごい。

青年検事小野木は将来有望な青年。
それが体調不良で苦しんでいた頼子を
助けたことから破滅への道へと入り込んでいく。

原作は今から半世紀以上前の作品だし、
「不倫」という概念がそもそも大きく変わっている。

いつも思うことだが古い原作を
無理やり現代に当てはめようとする必要があるのだろうか。

時代小説はその時代のまま描かれる。
昭和初期もその時代のまま描かれる。
なぜか松本清張原作は現代に置き換えられることが多い。

それが一概に悪いことだとは思わないが
そのせいで無理が目立つ作品も多いのである。

現代に通じる普遍性は、
現代に置き換えなければ
描けないというものではない。

「波の塔」は多く映像化されてる小説だが
正直他にいいのたくさんあるのにと思う。
ラブロマンスだから映像化しやすいからかもしれんが。

昔松本清張記念館観に行った時、
記念に母親に何か買っていこうと思ったら
「波の塔」をリクエストされた。

あの頃十代後半だった世代には
強烈な印象があるんだろうな。
頼子の気持ちがわかると言ってたから。

頼子が青木ヶ原樹海に自殺に行くのだが
今回のバージョンはそこで死ぬのかどうかはっきりしない。

含みを持たせることがよかったのかどうか。
難しいとこである。

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