1974年10月から半年にわたりTBS系列で放送。全26回。
その後続くことになる伝説の赤いシリーズ第1弾。
主演は宇津井健、山口百恵。松田優作、中野良子、長山藍子などが出演。
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あらすじと感想
主な登場人物は次の通り。
結城正人・・・宇津井健。
結城明子・・・山口百恵。
桜井由紀子・・長山藍子。
都築潤・・・・松田優作。
園田京子・・・中野良子。
基本この5人のドラマと言えるのだが他には
結城妙子・・・小山明子。
村井ゴロー・・大石悟郎。
三崎敏彦・・・山本紀彦。
桜井秀彦・・・垂水悟郎。
江上勝・・・・西沢利明。
柳田勇作・・・佐藤充。
大山教授・・・高橋昌也。
このあたりが基本メンバーってとこ。
第1話はアメリカに3年行って業績を上げていた
犯罪心理医学の教授・結城(宇津井健)が
母校に犯罪心理医学研究室が設置されることになり
その責任者として赴任するために帰国。
愛する家族、妻・妙子(小山明子)と
娘・明子(山口百恵)と暮らし始める。
優秀な臨床心理士・京子(中野良子)も加わって
めでたしめでたし・・・とはならない。
どこか様子のおかしかった妙子が
研究室披露パーティー中に失踪。
モーテルで死体となって見つかったのだ――というのが第1話のラスト。
結城と京子の結びつきのきっかけとなる
精神鑑定をする犯罪者が蟹江敬三さん。
似合う。この頃の蟹江さんはこういう役が多いですな。
チリアーノといえば「特捜最前線」だが
彼が歌う挿入歌「去り行く今」も第1話から流れている。
モーテルの階段のシーンはヒッチコックかな。
しかし妻が誰に殺されたかでここから20話まで
引っ張るんだからある意味凄い。
第2話は京子がすぐ気分の悪くなる由紀子(長山藍子)を助け、
弟の都築(松田優作)が暮らすアパートへ。ここから2人の関係が始まる。
ラストで都築が逮捕される。金魚かわいそう。
第3話は結城と京子が都築の精神鑑定をすることに。
第4話で都築が結城を恨む理由が判明。
サッカーの回想シーンはなんかダサい。
城西警察署って見えるのがその後を考えるとなんか可笑しい。
第6話で明子の本当の父は殺人犯だ設定が登場。
実の母は由紀子だ話はここまでであったけど、
ついに父は殺人犯設定となり妻殺しのサスペンスから
話は俄然明子の出生の秘密話へと盛り上がっていく。
第8話は松田優作と山口百恵初めてのご対面シーン。
車で百恵ちゃんに水ぶっかけた男をどつきまわすのだが、
そのうちの1人が山西道広さん。
第9話の松田優作&中野良子のシーンの風が凄い。
第10話は本当の父である殺人犯・江上(西沢利明)が百恵ちゃんに会う。
宇津井健にぶたれるわ、それを止める松田優作という3人のシーンがある。
第13話でいきなり髪が短くなる中野良子。
そしてまた髪の毛が伸びる(笑)
髪が伸びる日本人形状態。ホラーだ。
産みの母と育ての母がいることを明子に知られてしまう。やっとかい。
第14話は母親の存在は知られても実の父のことはひたすら隠す。
第15話はスケートのシーンなどで「冬の色」が流れる。
この頃発売なのかな。千家和也&都倉俊一の曲。
初期の中では結構いい曲だと思うんだけどねえ。
第16話ではそれまで姿なき脅迫者が散々やってきたのだが、
とうとう百恵ちゃんまで襲われる。都築のどっか悪いことが分かってくる。
第17話は百恵ちゃんの家出。犯人捜しはどこ行った。
第18話は身投げした百恵ちゃんが助かる。
松田優作をおじさんと呼ぶ百恵ちゃん。
第19話は結城が大山教授に轢き殺されそうに。
そして大山が自殺し、遺書に二重人格との告白が。
そんなこといきなり言われても。そして真犯人の名が書かれてた。
第20話は事実上のクライマックス。まあネタバレっちゃネタバレ。
メチャクチャ時間かかって犯人は三崎だったということに。
アリバイは崩れ、モンタージュではコイツと言われ。
それってどうよと言いたくなるのだが、展開上。
百恵ちゃんが三崎に拉致されるが、それを助ける松田優作。
しかし倒れてしまい、脳腫瘍で命はあとわずか。
なんで脳腫瘍になったかはいろいろ知られているところではある。
しかし精神鑑定の時に脳の写真見てたような気がするけど。
あの時にわからんのかい。まあ医者じゃねえし。
で、一番の名シーンがやってくる。
病院を抜け出した松田優作を海辺で見つける中野良子。
タバコに火をつけてくれといって息を引き取る松田優作。
最後の煙をキスして与える中野良子。そこにチリアーノの曲。
このシーン好きなんだよなあ。
テレビ探偵団だったか、中野良子が出た時に
印象に残るドラマ・シーンとして挙げていた気がする。
中野良子キレイだねえ。
昔はあんま思わんかったけど。好みが変わったのかな。
この次の年が健さんとの『君よ憤怒の河を渉れ』だったような。
新宿の街を馬が爆走。あんなシーン、今では無理かもね。
第21話以降は正直蛇足というか。
時効が迫る実の父親の事件と親子の絆話。
中野良子は再会した昔の恋人(寺田農)を追ってドイツに行くし。
結城はそれやったら明子が不信に思うの当たり前でしょって行動に出るし。
ま、なんやかんやで最後は大団円になるのだが。さすが大映ドラマ。
不幸な生い立ちとか出生の秘密とか
次々と災難が降りかかる割には結構余裕あるやんけとか(笑)
その後の大映ドラマの隆盛の第一歩となった作品。