1996年放送の火曜サスペンス劇場版。
原作は松本清張の同名短編小説。
主演は毎度おなじみ古谷一行。
余貴美子、内藤剛志、洞口依子、芳本美代子、平泉成などが出演。
あらすじ
福島在住の証券マン・萩野光治(古谷一行)。
ある日、東京に住む従兄妹・栗山宗子(洞口依子)の
夫・敏夫(内藤剛志)が出張の時に家を訪ねてきた。
敏夫の口ぶりから夫婦関係がうまくいっていないことを悟る光治。
妻・芳子(余貴美子)に出張と偽り、宗子に会いに東京に行く。
光治は宗子と不倫の関係にあった。
ところが、家を訪ねても宗子の姿はない。
福島に帰った光治は新聞で宗子が死体で発見されたことを知る――という話。
感想
金貰ってもいとこなんざと乳繰り合いたいとは
微塵にも思わない人間にとってはバカじゃねーのと思える話(笑)
人間関係のアヤで巻き込まれる小市民の話といえばそれまでだが、
原作では従兄妹という設定はなくドラマオリジナルのもの。
ま、この設定変更はアリなんじゃないですかね。
わざわざ逃げ回らんでもよろしがなと思うが、それではドラマにならんわな。
話の展開は予想できるが、配役はいいですな。
前半は巻き込まれ、後半はアリバイ崩し。
アリバイ崩しなんかはもっとやってもいいのでは。
芳子が協力していく展開がなんとも。こんなダメ亭主なのに。
そして宗子の妹・昌子(芳本美代子)も協力。
ここまでくると敏夫がある意味かわいそう。
主人公に共感せずイライラしてくるが
最後の芳子の手紙はなかなかいいやねえ。
2013年にも「留守宅の事件」はドラマ化されていて
こちらは萩野ではなく本作では平泉成さんが演じていた石子が主人公。
まあ刑事の視点で行くか巻き込まれる人間でいくかどっちかになりますわな。
寺尾聰さんが石子を演じているようなので、そのうち見比べてみたい。